先週、東京ビッグサイトで開催された「第4回スマートグリッド EXPO」を参観してきた。次世代電力ネットワークやスマートコミュニティの構築に必要な製品・技術・システムなどの展示会で、その出展企業のひとつ「三菱重工業㈱」のブースに興味深い展示があった。
スマートコミュニティに求められる「快適な生活環境」を実現する交通輸送システム構築と新交通システム車両の製造に取り組んでいる同社の商品のひとつ、「LRT」(次世代型路面電車)のシンガポールでの実績紹介と、2015年にマカオで開業予定の軌道系交通システム(澳門輕軌=Macau LRT :Light Rapid Transit)に使用される車両の模型が展示されていたのである。
(澳門輕軌路線図、赤線が建設中または予定のルート)
このマカオLRT車両、完全自動運行システムで無人走行するゴムタイヤ式車両(APM:Automated People Mover)である。東京都心(新橋)と臨海部(お台場)を結ぶ臨海新交通線「ゆりかもめ」と同等のイメージと思って頂ければ間違いない。
(1)澳門半島線
(2)氹仔(タイパ)線
2路線の営業キロ総延長は、合計約21km(21駅)。車両そのものはシンガポールで既に使用されている。低騒音、低振動がマカオLRTの売りなので、住宅地とホテル、大型カジノリゾートが群立しているマカオ市街にはうってつけの交通機関となるだろう。
現在のところ工事は順調に進んでおり、マカオLRTの竣工は来年4月の予定。毎年々その姿を変貌させているマカオ、この新交通システムに加えて、香港とマカオ、珠海を直接結ぶ『港珠澳大橋』の完成により、更なる発展が見込まれるのは間違いない。
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