賭狂がゆく

港澳(香港、マカオ)往来28年、人生如賭博

日本=中華「倭族」自治区への転落【再掲その1】

 
 最近思うに、時代と世論がやっと私に追いついて来た感がある。
 
後述するように私が「中国の沖縄侵略と日本侵略」について初めて触れたのは、19年前の平成7年(1995)、香港に於いてであった。そして日本に戻ってから、当時の日本会議の関係者らに「沖縄、そして日本が中共に併合される危険性」について話したものの、誰一人として真面目に取り合ってくれなかったのを覚えている。
 
ところが近年の沖縄における基地移転問題に絡み、「沖縄独立運動」なるものがメディアに取り上げられるようになってきた。さらに中共の沖縄侵略についても、クリミアの住民投票の例から論じられるようになって来た。
 
そして今度は著名なアメリカの外交専門誌『フォーリン・アフェアーズ』が、中共の沖縄侵略について論じるようになったのだから、国際世論も中共の危険性を共有できるであろう。19年前を思うと、まさに隔世の感がある。
 
Record China 411610分配信記事↓
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尖閣問題>中国にとって尖閣は「前菜」、真の標的は…―米誌
 
2014410日、環球時報によると、尖閣諸島の領有権問題で、米外交専門誌フォーリン・アフェアーズ8日、「中国にとって尖閣は“前菜”に過ぎず、真の標的は沖縄だ」と指摘した。
同誌は「中国は実際に日本の南西諸島占領を狙っているのか」と題する記事を掲載。「中国にとって尖閣諸島の入手は“前菜”に過ぎず、さらに沖縄群島を占領し、米国を西太平洋に押しやる狙いだ。これは米中の全面戦争ぼっ発を意味するだけでない。このような懸念はそれほど狂っているとはいえず、日米が全力で阻止すべき現実だ」と指摘した。(以下略)
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私が平成7年(1995)に見聞した事実を世に出したのが、7年前の平成19年(2007年)7月。日本会議地方議員連盟ブログで書いたのだが、この時でさえも半分近くの人(それも保守派)は反応が鈍かった。しかし一部の有志からは非常な共感を戴き、心強かった。
 
以下に当時書いたエントリー全文を掲載する。
 
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日華(台)親善友好慰霊訪問団
東京支部長   藤田 達男
 
 
このままでは我が国と日本民族は中華世界に取り込まれ、シナの一少数民族に転落してしまう…
 
今年(註・2007)は香港返還10周年とあって、各地で返還記念イベントが催されている。特に香港では、“中華民族文化周”と銘打った各種イベントが盛んで、“民族團結、民族共融、和諧發展、共同繁榮”などのスローガンが、これでもかと云うほど氾濫している。
 
先々月には香港で『中華瑰寶-中國少數民族文化展』というイベントがあり、最終日に観覧してみた。本稿の表題はその感想でもある。
 
● 中共の唱える「中華民族大家庭」の虚妄
 
中華人民共和国には現在、「56の民族」が存在していることになっている。かぎ括弧をつけたのは、中共の主張では台湾の高山族も自国民の範疇に入れているからである。
 
最大勢力は漢族で人口11億人以上、シナ全人口の91%以上を占めている。
 
よく“中国五千年の歴史”云々と唱える連中だが、東京外国語大学名誉教授・岡田英弘氏の説によれば、紀元2世紀の後漢時代から三国時代を経て隋の文帝による再統一までの400年間で、戦乱と飢餓により古代からの元祖漢民族は殆ど死に絶えたという(※1
 
現在“漢民族”と称する人々は、匈奴などの北方騎馬民族や西方諸民族、タイ語族系民族などが“漢民族”となった(漢族に同化したのではなく、そのまま入れ替わった)、その子孫である。
 
つまり現在の漢族は、元々の漢民族に成りすました雑民の群れである。在日朝鮮人が日本人に成りすますのは、まさに宗主国様のパターンを模倣していると云えようか。
 
漢族以外は“少数民族”として扱われるが、最大人口のチワン族(壯族)は約1,600万人で、広西壯族自治区雲南省文山壯族苗族自治州を形成している。次に多いのが満族満州族)で1,068万人、回族982万人、苗族894万人、ウイグル族840万人、土家族802万人と続く。
 
壯族はシリアと同じ人口、満州族ポルトガルとほぼ同じ、ウイグル族オーストリアと同じ人口であるから、“少数民族”とは云っても一国を形成できる勢力である。ちなみにチベット族は人口542万人、デンマークスロバキア共和国とほぼ同じである。
 
これら56の民族を総称して「中華民族」と言っているのが中共である。
 
しかしこの中華民族大家庭」という虚妄は、元々中国国民党に起源を持ち、中共がそのまま受け継いだ、自称漢民族による極めて自己中心的かつ捏造した歴史を前提とした、ろくでもない概念なのである。
 
● 虚妄の起源は中国国民党文化大革命
 
歴代シナでは“中華”の支配システムは受け継がれたが、「国民国家」という概念は存在しなかった。元々寄せ集めの連中であるから当然である。
 
ところが中華民国が成立し、押し寄せる西洋列強による侵食に対抗するため、近代西洋の産物である「国民国家」を創造する必要が生じた。
 
また伝統的なシナの領土観念は固定したものではなく、“辺境”という漠然とした境界線が時代によって伸縮している。しかし「国民国家」としては領土を明確化する必要がある。中国国民党中華民国憲法に、自国領土としてモンゴルやチベットが含まれているのは、“辺境”を自国領土としたためである。
 
それを最もドラスティックに実施したのが中共毛沢東で、清朝の版図を踏襲すべく(実はそれ自体が歴史の捏造)東トルキスタンチベットを侵略。更に文化大革命で、“少数民族”である非漢人を漢族とすべく文化絶滅政策を行い、現在まで継続されている。
 
しかも東トルキスタン侵攻部隊を「新彊兵団」として常駐させ、自給自足を指示。さらに大量の下放青年を送り込み(都市知識層の島流し)、漢族の人口増加を図ったのである。
 
最近では「西部大開発」の掛け声と共に、「西気東輸」プロジェクトや「青蔵鉄道」全線開通で内陸部の支配体制を強固にしており、人口でも漢族が過半数を占める事態になっている。
 
文革以降、民族浄化を意図した中共だが、現在は前述の“民族團結、民族共融”云々と豹変しており、一見ソフト路線を歩んでいるように見える。しかしその裏ではチベット東トルキスタンに於ける弾圧が示すとおり、漢族による支配体制が着々と進んでいるのである。
 
●「台湾収回」の次は「琉球収回」
 
香港返還を2年後に控えた平成7年(1995)、当時私は仕事の関係で香港に駐留していた。ある日、尖沙咀のとある料理店で関係者と食事をしていたところ、隣のテーブルにいた大陸側の人間とおぼしき一団が大声で喚きながら飲んでいる。
 
北京語はほとんど判らない私だが、どうやら香港返還についての話題らしく、知人の香港人が小声の英語で内容を教えてくれた。
 
連中は、「香港収回(彼らは返還を回収と表現する)の次は台湾収回がいつか。台湾の次は琉球(沖縄)だろう」云々と話していたのである。
 
現代中国の主張する版図は、歴史上朝貢してきた国・地域を全て自国領と見做していると聞いてはいたが、実際にそういう思考を持った連中を目撃したのは衝撃であった。あれから12年、東シナ海で中国は着実に地歩を固めている。
 
中共が沖縄に照準を合わせている事は、下記の記事からも窺い知れる。
 
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沖縄の日本帰属に疑義=戦後の返還、根拠欠く-中国誌
【北京1日時事】中国の国際問題専門誌・世界知識の最新号は、沖縄の日本帰属をめぐる歴史的経緯を紹介した専門家の論文を掲載。この中で、「戦後の日本による米国からの琉球接収は国際法上の根拠を欠き、その地位は未確定のままだ」と主張した。
 中国のメディアに沖縄の日本帰属に疑問を呈する論文が登場するのは異例。中国は沖縄県尖閣諸島(中国名・釣魚島)の領有権などを日本と争っている。日本側主張の基礎となる沖縄の帰属についても問題点を指摘し、日本側を揺さぶることが狙いとみられる。
時事通信200581日記事より転載)
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記事最後の時事通信コメントは「日本側を揺さぶることが狙いとみられる」と悠長な事を云っているが、これはまさしく中国の侵略パターンであると認識しなければならない。
 
最初に学術論文という形でアドバルーンを揚げる手法は、国際法を遵守する気はさらさら無いが、国際法の中で自国に都合のよい部分は利用して、海洋権益を拡大してきた中国の常套手段であるからだ。
 
読者諸賢はもうお気づきの事と思うが、民主党の「沖縄ビジョン」(主権の委譲)はまさに、中国に呼応した政策である。第一段階は駐留米軍の追い出しと自衛隊の無力化により、尖閣諸島を手中に収める算段であろう。
 
自治労が沖縄に出張って執拗な反日運動を展開しているのも、その流れに乗っているからである(だから社保庁は解体が必要である)。
 
次に控えるのは琉球独立”運動である。ここまでの過程で、台湾の孤立は決定的となり、東シナ海は中国の“内海”と化している筈である。
 
極めつけは「日本と中国のどちらに帰属すべきか」等の住民投票が濫発されて、沖縄県政が収拾不能の混乱に陥る事態の生起であろう。
 
その混乱に拍車をかけるのが、外国人労働者の制限撤廃、外国人留学生の大量受け入れ方針と在日定住外国人参政権付与問題、それに人権擁護法案である。
 
●シナ人による日本侵略・三段階説
 
東京大学史料編纂所教授の酒井信彦氏が「シナ人による日本侵略・三段階説」を提唱しているが、我が国では中国人(自称漢族)の人口圧力に対して警戒する人がまだまだ少ない。
 
第一段階(精神侵略)歴史教科書問題、南京大虐殺従軍慰安婦強制連行など、嘘と欺瞞を内外で執拗にアピールする手法であり、既に成功を収めている。
 
第二段階(人口圧力による侵略)では、不法滞在者の増加と平行して外国人労働者の制限撤廃、外国人留学生の大量受け入れによる合法的人口侵略が行われよう。この“侵略”はグレーゾーンの範疇なので、日米同盟が緊密であろうと、憲法改正自衛隊が国軍となろうと、防ぎきれない。
 
第三段階は軍事侵略であるが、第二段階が完成した時点で我が国は本論のタイトル「中華“倭族”自治区」に変貌している可能性が高いので、中国に抵抗する勢力は最小限の武力で鎮圧できる。
 
かつて江沢民が言い放った「日本は20年後には無い」という言葉の真意はここにある。中国にとって目障りな日本を始末するには、日本を中華世界の中に組み込むのが最善策なのである。中共の崩壊より先に我が国が崩壊する危険性は高い。
 
定住外国人参政権付与問題、人権擁護法案などは現在のところ在日、総連(北朝鮮)、解同公明党や狂信左翼らが主役であるが、連中は中国にとって都合が良く、またいつでも使い捨てにできるダミーである。
 
朝鮮人の人口圧力などたかが知れており、今後は中国人問題が重くのしかかって来るだろう。
 
なぜなら、小渕内閣の時代に設けられた「21世紀日本の構想」懇談会(座長:河合隼雄国際日本文化研究センター所長)2000118日に提出した「21世紀日本の構想報告書」では、「~日本で学び、研究している留学生に対しては、日本の高校・大学・大学院を修了した時点で、自動的に永住権が取得できる優遇策を考えるべきである」と、明記されている。
 
その基本線があるので、下記の方針が出て来るのである。
 
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外国人留学生、10倍増を提言へ=25年に100万人-再生会議分科会
 政府の教育再生会議野依良治座長)は18日午前、首相官邸で「教育再生」分科会を開き、日本の大学・大学院への外国人留学生受け入れについて、2025年をめどに現在の10倍に当たる100万人を目指す方針を決めた。5月に取りまとめる第2次報告に盛り込みたい考えだ。
 文部科学省などによると、065月現在の留学生数は、大学・大学院合わせて計約94000人。海外から優秀な学生を多く受け入れることで、日本の高等教育の質の向上を図るとともに、国際化を促進するのが狙いだ。
時事通信2007418日記事より転載)
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100万人の内訳はどう見てもシナ人が過半を占めるであろう事は、誰が考えても判るだろう。彼らが永住権を獲得し、外国人地方参政権も手中に収めれば、特に地方でシナ人による地域乗っ取りが進行する筈である。
 
さらに人権擁護法案の問題点の一つである、「人権擁護委員の選任について国籍条項が整備されておらず、偏った政治思想をもった外国人にもその資格が与えられる可能性がある」点についても、現在は在日、北朝鮮が想定されているが、これがシナ系人士による反シナ的言動の取締りに容易に転換し得るのは火を見るよりも明らかである。
 
● 注視すべき前東京入国管理局長・坂中英徳氏の影響力
 
また5月15日の法務大臣閣議後記者会見に於いて、長勢法相(註・当時)外国人労働者の受入れ問題に関して注目すべき発言を行っている。
 
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「~現在の受入れの目的が国際技能移転ということになっているわけですけれども,私は全部とは言いませんが,これは実態とほとんど合っていない,これがまた混乱の基になっていると思いますので,目的自体も国内の労働力確保という視点に転換をするということを考えるべきではないかと思っています。~」(※2)
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もっとも長勢法相は前記発言に続けて、
 
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「同時に,大事なことは外国から来られる方が長期に滞在をしたり,あるいは定住化をするということは避けるべきだと,~(中略)~それから,経済界の中には,業種・職種の拡大というのは,事実としては強いものがありますが,そこで気を付けなければならないのは,枠をきちんと決めとかないと,野放図なことになったのでは,日本は占領されてしまいます。日本の労働市場は乱されないようにしなければなりません。」
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とも発言しているので、単純な受け入れ拡大ではない。しかし誤解を生じやすい発言であり、部分的な制限撤廃を進めても、将来なし崩し的に全面受け入れへ拡大する危険性は高いのではないだろうか。
 
このような発言が飛び出す伏線は、2年前に公表された法務省「第3次出入国管理基本計画」にある。
(つづく) 
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