県警本部の幹部2名が死んだというのに、この程度の処分とは腑に落ちない。
読売新聞2014年6月26日23時8分配信記事↓
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福島県警捜査2課の幹部2人が4月末に相次いで自殺した問題で、県警は26日、自殺した課長補佐(当時51歳)ら警部3人へのパワーハラスメント(職権による人権侵害)があったとして、同課長の清野隆行警視(45)を戒告の懲戒処分とし、27日付で県警警務部付に異動させると発表した。
県警によると、清野警視は昨年12月から今年4月にかけ、課長補佐が決裁文書を出すたび、「小学生みたいな文書を作るな」「国語を習ってきたのか」などと訂正を指示。人格を否定するような発言を繰り返した。他の警部2人に対しても、「書類も書けないんだから外に出るな」「あんたは係長以下だ」などと日常的に非難したという。
県警は発表で、課長補佐の自殺の原因について、「パワハラ行為に悩んでいたのは間違いない」と述べたが、休暇が少なく別の仕事上の悩みも抱えていたことから、「様々な要因が重なった」とした。清野警視は県警の調べに対し、「パワハラの認識はなかった。深くおわびしたい」と話している。(以上引用)
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福島県警としては、「本店」である警察庁からの出向者に対して徹底的な報復を行う事は出来なかったのだろう。それに「警察」自体、たとえ懲戒処分になった者に対しても世間にそのまま放り投げることはせず、再就職先を与えると聞いている。つまり身内に甘い体質という事。
ただし本件が不可思議なのは、国2採用組とは単なる事務官僚であって「本チャン」の東大法卒エリート官僚ではない。増上慢になる程のエリートでもない者が、たとえ警察庁所属だからと云って県警本部の捜査課で実権を握っている警視と警部に対して、本当に記事にあるようなパワハラをおこなったのかどうか?という点である。つまり何か“裏”があるのではないか?
もっとも「準エリート」が自分の立ち位置を弁えずに振る舞うというのも、よくある話ではある。例えば旧帝国陸海軍において、私が従軍経験ある身内や他の方(皆、階級は下士官・兵)に聞いた話では、下士官・兵を統率する士官にもピンからキリまであった由。
兵隊にとって士官は絶対者にも似た上官である。その陸軍士官には「陸士」つまり陸軍士官学校卒の将校(エリート)と、兵隊からのたたき上げ将校(特務士官)、そして「幹候」(幹部候補生)上がりの将校、というカテゴリーがあった。
兵隊からのたたき上げ将校は苦労人ばかりで、また自身が兵だったこともあり、人情と統率の機微を弁えた人が多かったと聞く。ところが「幹候」上がりは高等教育を受けた人が多かったものの玉石混合で、中にはゴロツキ同然の者もいたという。
海軍も同様で、「海兵」つまり海軍兵学校卒のエリートの他、陸軍と同様に兵隊からのたたき上げ将校(特務士官)、一般大学卒の「予備」士官、というカテゴリー分けがあった。
戦後のマスメディアが一般大学卒の学徒出陣「予備」士官を“戦争の被害者”の如く祭り上げているが、聞いた話では、「士官」というエリート意識のためか、妙に力んで下士官・兵に対して高圧的態度をとる(言葉だけでなく、ビンタを張ったり鉄拳制裁する)人も結構いた由。下士官・兵にとっては、いずれのカテゴリーであろうと士官へは「絶対服従」を迫られる訳だから、たまったものではない。
福島県警パワハラ自殺事件の主役である「清野隆行」警視がエリート意識丸出しの単なる勘違い官僚だったのか、それとも何か“裏”のある話で一種の“スケープ・ゴート”として戒告処分されたのか、その真偽の程が判るのは数年、もしくは十数年後になるだろう。
しかし単なる勘違い準エリート野郎の暴走だったのなら、こんな公務員は国民にとって不要である。「後ろ弾」で始末されたとしても不思議ではないだろう。
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