賭狂がゆく

港澳(香港、マカオ)往来28年、人生如賭博

カジノで依存症は増えない、厚労省の愚見

 
厚労省はどうかしている。カジノ解禁でギャンブル依存症が増えるとして日本人を締め出す方針だというが、それなら「パチンコ」「パチスロ」の即刻違法取締りを何故働きかけないのか?
 
時事通信819日配信記事↓
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カジノ、日本人はNGに=依存症懸念で働き掛け―厚労省
 厚生労働省は、海外からの観光客誘致の一環として政府内で検討が進むカジノ解禁に関し、ギャンブル依存症患者が増加する懸念があるとして、日本人の利用を認めないよう求めていく方針だ。安倍政権は内閣官房に検討チームを設け、米国やシンガポールなどの先進事例の調査に乗り出しているが、同省は関係府省に対し、解禁の場合も利用者は外国人観光客に限るよう働き掛ける。
 2013年に日本を訪れた外国人観光客は1000万人を超えた。東京五輪パラリンピックが開かれる20年に向けてさらに増える見通しで、政府は加速させようと、五輪に間に合うようカジノ整備ができないか検討中。6月に改定された成長戦略でも、カジノ解禁の検討が明記された。
 厚労省は、観光立国推進のためのカジノ整備自体には反対していない。一方で、依存症などの精神疾患対策を所管する立場から、カジノ解禁によってギャンブル依存症患者が増える事態を懸念。それを避けるため、日本人の利用を認めないよう訴える考えだ。
 同省によると、日本人はパチンコなど、ギャンブルに比較的のめり込みやすい傾向が統計上見て取れるという。(以上引用)
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日本人は比較的ギャンブルにのめり込み易いとか、どう考えても取って付けたような屁理屈である。そのくせ「カジノ整備そのものには反対しない」というのだから、日本人をパチンコだけに向かわせるつもりなのであろう。
 
そして先日報じられたように、「パチンコ税」創設で税収増加を目指すと。
 
これはもう、あからさまなパチンコ業界利権の保護ではないか。それを経産省総務省が唱えるとあからさま過ぎるから、「厚労省」を使って、「ギャンブル依存症の増加懸念」という捻り技で来たところが狡猾な手口である。
 
そしてカジノ解禁によって日本人の依存症“患者”が本当に増えるかどうかだが、それはカジノ内でのゲーム種目構成によって違ってくるであろう。
 
一般的にカジノで行われているゲーム種目は以下の通り。
 
a.バカラブラックジャック、ポーカーなどのカードゲーム
 b.クラップス、大小などのサイコロ使用ゲーム
 c.ルーレットなどの古典的ゲーム
 d.スロット、ビデオポーカーなどのオンライン化された電子機械
 e.競馬、サッカー、バスケットボールなどスポーツ種目への賭け
 
一般的に「カードゲーム」を好むギャンブラーは、攻撃的・積極的な人種であると見做されている。同様に「クラップス」も客自らの意思と行動に因るところ大のゲーム。これらは欧米人と華人の得意技でもあり、「パチンコ」に慣れ親しんでいる日本人が依存症に陥るかどうかは甚だ疑問である。
 
何故なら、メンタル面で弱い日本人にお似合いなのが「パチンコ」「パチスロ」という非対人の個人主義的ゲームなので、もしカジノで日本人の依存症が増えるとすれば、カジノ場内がd.の電子機械に「パチンコ」「パチスロ」を加えたものだらけになる場合であろう。
 
しかし現在のところ、日本のカジノの表向きの目的は訪日外国人観光客の増大という点にある。「パチンコ」「パチスロ」という意味不明の忍耐力と時間を必要とするゲームに外国人が飛びつく筈も無く、カジノ場内のゲーム種目構成は、
a~cとdとの比率が5:5もしくは4:6程度になる可能性が高い(電子機械比率が高くなるのは、その普及が人件費の削減につながるからで、カジノ側としても経営効率を考えると導入に前向きにならざるを得ないからである)。つまり、カジノが日本人お得意の電子機械で埋め尽くされるという情景は、まず有り得ない。
 
従って厚労省の「日本人はパチンコなど、比較的ギャンブルにのめり込み易い」見解は間違いである。むしろ厚労省はカジノから日本人を締め出すことによって、逆に「パチンコ依存症」を増やしてパチンコ業界を利し、そして税収増加を企んでいるのではないだろうか。
 
そもそも日本のカジノに日本人が入れないという、治外法権地域を作るが如き考えは全く論ずるに足りぬ愚策でしかないのである。
 
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