（香港大学構内にて、筆者撮影）
先月、所用で香港大学を訪問した折に、同校図書館で民主派学生と近年の香港、台湾における民主派運動の経過について話し合った。特に香港の学生会と台湾の学生会の連帯については、日本の我々が認識しているよりも強いものがあるようだ。
３月に台湾の馬英九政権が中共との間で結んだ「サービス貿易協定」に抗議し、台湾の自由と独立を訴えた学生集団「太陽花（ひまわり）學運」が台湾立法院を占拠した際、それに呼応して香港の民主派学生２千人もデモ活動を行ったこと。
そして香港では6月22日～29日、市民団体が普通選挙に関する民意を問う投票活動を実施し、7月1日香港返還記念日の反中共デモに51万人が参加した際、台湾の「太陽花學運」メンバーも香港にやって来たが、6月29日に香港入境を拒否されたこと。しかし7月1日デモ後の集会では、「太陽花學運」のリーダー・林飛帆氏のネットメッセージがライブで流された由。
香港の民主派学生組織である「香港專上學生聯會（略称は學聯）」は、香港大学など８校の学生会の連合体である。現在の秘書長は香港大学の周永康氏。その彼らが、2017年の香港行政長官選挙に関して「親中派しか立候補できない」と中共全人代常務委員会が決定したことに抗議して、今週の全ての授業のボイコットを開始した。大学側も多数の教員がそれを容認している。
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近萬學生罷課爭普選 港歷史記下這一天
【抗命時代】
【本報訊】也許有人會冷嘲罷課不如退學，但代表社會良心的大專生，今天起一連五日，在學聯旗幟下，展開香港歷來最大規模的「罷課不罷學」抗爭。罷課，不會令明天便有真普選、未必能令巨人退後，但學生運動，從來都是一點一滴，埋下改變種子。大學學者形容，五四運動與今天學生的罷課精神也是一樣；學生代表說，看到社會出了問題，勿問能否成功才付出。
為期一周的學界罷課今日開始，被視為每次罷課集會起點的中文大學百萬大道，下午2時會舉行啟動儀式，料有近萬人參加。百萬大道的地標式雕塑「仲門」昨已掛上「罷課抗爭」橫額，校園各處亦貼有「罷」字海報，呼籲同學參加罷課。崇基校園利樹培堂外牆掛起「九月廿二」及「罷課不認命」的直幡。中大學生報已印製一萬份罷課特刊，今於百萬大道及添馬公園派發。
今日傍晚會有三場有關學運、民主實踐的講座，明日起「罷課不罷學」的主場，會移師金鐘政總的添馬公園，現已有110位大專教師參加授課。（以下略）
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この香港の学生達に呼応する香港域外の民主派支援の人々が来港するのを阻止しようと、香港政府は入境制限を開始した。
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入境處 懲教署 海關 三首長恐嚇佔中者
稱拒批來港簽證 可接收大量羈押人士
【抗命時代】
【本報訊】和平佔中運動一觸即發，入境處、懲教署及海關等紀律部隊首長昨同日開腔回應佔中，其中入境處處長陳國基預告，來港目的與真正旅客不符者會被拒入境；而來港參與和平佔中是否算真正旅客，他只稱會拒絕對港有不良影響或非真正旅客的人士入境。民陣召集人楊政賢以6月台灣學運領袖陳為廷、林飛帆等不獲批來港為例，指入境處因政治意見拒絕入境，不符國際城市身份。（以下略）
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記事中の「和平佔中運動」とは、かねてより当ブログでご紹介している、中共の押し付け選挙ではない真の普通選挙実現を要求するための、香港政府庁舎がある国際的金融街・中環(Central)地区を占拠する運動のことである。「佔領中環」「和平佔中」を略して「佔中」と言う。
これは戴耀廷（ベニー・タイ）香港大学法律系副教授ら著名各界民主派の人々が提唱している政治手法で、１万人以上の民主派人士で「佔領中環」状態を作り出すが、あくまでも非暴力を貫き、中共と香港政府に圧力をかけるというもの。かつてアメリカでキング牧師が展開した「公民権運動」を範としている。
台湾の民主勢力がこのまま香港の民主派を支援できないとなると、香港としてはやや分の悪い戦いを強いられることになるだろう。特に台湾では１１月２９日（土）に全国統一地方選挙が行われる。なかでも５大市長選で野党（民進党）勢力が勝利するかどうかが、中共の魔手から台湾を救うカギとなるので、今の台湾には香港を支援する余裕が無い。
そこで考えられるのが、日本による有形無形の支援ではないだろうか。
冒頭ご紹介した香港大の学生は、３月の台湾「太陽花學運」支援で日本のネット勢力が活躍した事を知っていた。出来得れば日本＝台湾＝香港が３双方向の相互支援体制をとれるようにするのが最善の策である。
但し日本では香港の事情が十分に伝わっておらず、また日本の保守派の中にも香港・マカオの将来を諦めてしまっている人が結構いるので、先ずは現状の周知から始めなければなるまい。当ブログでは極力その点を踏まえてエントリーを出すつもりである。
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