賭狂がゆく

港澳(香港、マカオ)往来28年、人生如賭博

ギリシャ危機に中国を嵌め込め

 
ギリシャは今日(6/29)から、資本規制で国内銀行の営業を国民投票終了後の7月6日まで停止の由。要するに“預金封鎖”である。
 
首相と政権の決断力が無いから「国民投票」に逃げた訳だが、そんな人たちを選んだのは他ならぬギリシャ国民。自業自得と言えばそれまでというものの、なりふり構わぬ打開策が無い訳ではない。
 
外道的な手だが、緊縮策を強いるEUの中心・ドイツを標的として、今年2月より要求している第二次世界大戦時の対独賠償請求額2780億ユーロ(約36兆円)を今後の財政の担保にする…と一方的に宣言してしまうのである。国際通貨基金IMF)に対する総額約16億ユーロの返済もこれでOKとなる。EUや欧州中央銀行(ECB)の提案を逆手にとって混乱に拍車をかけるチプラス首相にとっては、そう難しい話ではあるまい。
 
一方のドイツだが、ギリシャの無茶苦茶な状況に対して万策尽きた訳ではない。
 
今日はギリシャのデフォルト(債務不履行)危機を受けて、中国の上海総合指数が下げ率4%に迫る大幅続落となっている。そこでドイツは、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の最初の仕事として、ギリシャ救済投資を中国に持ちかける事が出来る筈だ。ドイツのAIIBへの出資比率は4・1%、中国、インド、ロシアに次いで4位ということもあり、ギリシャばりになりふり構わず中国を説得すれば、道は開けるであろう。
 
また中国としても、「中国がアジアと世界の経済発展に国際的な責任を引き受ける重要な取り組みだ(楼継偉財政相)」と大見栄を切ったのだから、AIIBの初仕事としても取り組むべきであろう。
 
その結果、ギリシャ破綻の引き延ばしに少しでも成功すれば、中国はその“実績”を彼ららしく過大に喧伝して、チャイナマネーが欧州を席巻するだろう。そこまで行って初めて、全ヨーロッパはAIIBと中国の危険性に気がつくことになる。
 
またAIIB=中国のカネをもってしてもギリシャ破綻が何も解決しない場合、EUとギリシャは裏で手を組んで、中国から更にカネを引き出させるよう画策すると云う手もある。かつて日本がシナ大陸に深入りして引くに引けなくなったように、中共もヨーロッパの火薬庫・ギリシャから引くに引けないよう追い込んでやればよい。
 
第三の手として、ロシアによるギリシャ救済を中国のカネ(AIIB)で賄えるよう、安倍首相がプーチン首相に提案し、習近平を説得するという手がある。習へは「AIIBがギリシャで成功すれば、日本も参加にやぶさかではない」と伝えればいい。もちろん、裏ではEU、ギリシャと連絡を取り、中国を前記の状況へ嵌め込むのである。
 
そして対外的には「プーチンが中国を引っ張った」と手柄を譲り、日露首脳会談を好い雰囲気のもとで行えるようにする。
 
これで日露懸案の北方領土交渉に加えてサハリン開発への出資、尖閣諸島東シナ海資源開発へのロシア企業呼び込み、さらにカジノ法案通過後のカジノ関連案件にロシア企業を参画させ、あるいはロシアが進めている「クリミアIR(カジノを含む統合型リゾート)開発」への支援などを協議すればよい。
 
 
イメージ 1
(昨年マカオで筆者が参加した、クリミアカジノに関するセミナー)
 
奇貨居くべし。
 
ギリシャ危機から新「日露協商」への道は、前途洋々である
 
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