「神を信じ、自分に正直でありなさい」
この言葉について、トランプ氏は自著『 How to Get Rich 』の中でこう述べている。
「振り返ってみると、素晴らしい助言だった。簡潔だが知恵に満ちている。初めはわからなかったが、響きが良かったため忘れないできた。後になって、それが何にでも当てはまることに気づいた。常に万全を期し、大きな流れをつかむ秘訣だった。どんな職に就き、どんなライフスタイルを送る人にも役立つ良きアドバイスである。」
この「正直」というキーワードは、初代米大統領のジョージ・ワシントンに由来するものだろう。
ワシントンは少年時代、父親の大切にしていた桜の木を切り倒してしまった。しかしそれを正直に父親に告げると、父親は怒るどころか「お前の正直さは千本の桜の木よりも価値がある」と褒めたという逸話である。
そのワシントンの名言のひとつは、「正直は、常に最上の政策である」。
「正直である」とは個人の徳目というだけでなく、天下を相手にする者の徳目でもあるという事がよく判る言葉である。そして誰に対して正直であるかと云えば、民草だけでなく神(あるいは天)に対してでもある。
「敬天愛人(けいてんあいじん)」に通じるものがある。
「敬天」とは天をうやまうだけでなく、自分に対しても“慎む”という意味がある。つまり天(あるいは神)に対しては正直にならざるを得ないのである。
トランプ氏がこの所信を今後の政策に貫くならば、多少の紆余曲折はあっても米国は国力を回復してゆくであろう。そして我が国としては、目先の一見ドラスティックに思えるような氏の言に振り回されることなく、その本質を洞察して先手を打つことが望ましいであろう。
… … … … … … … … … … … … … … … … … …
ブログランキングに登録しています。エントリーを書く励みにもなりますので、
応援いただければ、下記アドレスをクイックお願い致します。
↓
… … … … … … … … … … … … … … … … … …