賭狂がゆく

港澳(香港、マカオ)往来28年、人生如賭博

マカオG2E~春木屋理論と繁栄維持

 
 
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先週開催されたG2E ASIAGlobalGaming Expo Asia 亞洲國際博彩娯楽展)。主催者のAmericanGaming Association (AGA) Reed Exhibitionsによれば、来場者は84ヶ国・地域から13,953人(対前年128%)という盛況だった。

 
初日の16日午前には、香港ギャラクシーグループのFrancis Lui(呂 耀東)副主席による基調講演があった。

題してWorking Together to Ensure Macau RemainsRelevant」。

 
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(呂 耀東氏の講演、G2EASIAサイトより)

 
講演と午後の研究発表会は有料( 3,080香港ドル=約44,000円/1日)で著作権関係もあるので、一受講者の筆者がここで内容を述べるのは控えたいが、Lui氏の話の中味は要するに
マカオの繁栄を持続するためには、ラスベガスやオーストラリアの例にならい革新的な事業を取り入れなければならない」
というもの。
 
聞きながら筆者が思い出したのは、ラーメン業界で有名な春木屋理論』。東京・荻窪にある老舗ラーメン屋「春木屋」の先代と現店主の方針で、
 
「常連客にいつも美味いと評価してもらうために、実は客が気付かない程度に微妙に少しずつ味を変えている」
 
つまり「いつ来ても美味い、昔からの味」という評判は旧来のレシピを踏襲しているのではなく、常に進化させているからこそ得られるものという理論である。
 
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春木屋HPより)
 
マカオでは、初の外資参入である2004年の「サンズ・マカオ澳門金沙)」オープン以来13年、IRのトレンドはカジノプレーヤー層へのサービスから非カジノ層向けプログラムの充実へと変わりつつある。
 
 
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(昨年オープンした「パリジャン・マカオ」の1/2エッフェル塔。筆者撮影)
 
更に毎年1~2軒、新しいIR(リゾート&カジノ)がオープンしており、各IRとも様々な工夫で顧客獲得にしのぎを削っているが、各社とも自社の特色を基本線として維持しながら、微妙なサービスの違いやアトラクションの新設などで違いを出している。常に革新するというスタイルは守られている。
 
翻って我が国に近日展開される筈のIRは、ラスベガスやマカオという「偉大な先例」から学ぶことが出来るという“後発の利”を十分に生かすべきであろう。関係各位のご賢察を乞うものである。
 
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