賭狂がゆく

港澳(香港、マカオ)往来28年、人生如賭博

違法カジノ体験は依存症の埒外だ

 
IR(カジノを含む統合型リゾート)実施法が成立し、「第一弾は国内三ヶ所」と云う方針に沿って誘致合戦が激化しつつある。
 
同時に「ギャンブル依存症」対策に関しても、各方面で検討が行われている。そんななか、先週大阪市内でギャンブル依存症対策の集会が開催された由。
 
読売新聞910日配信記事↓

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「カジノでステータス上がった」勘違いを後悔

 (https://www.yomiuri.co.jp/national/20180909-OYT1T50027.html?from=yartcl_outbrain1)

ギャンブル依存症と、その対策をテーマにした集会「カジノについて本気で考える大会」が8日、大阪府吹田市内で開かれ、約200人が参加して依存症の当事者や家族らの体験談に耳を傾けた。会場では、依存症からの回復施設に入る男性(32)が違法カジノ店に出入りし、ギャンブルに溺れていった過去を打ち明け、「カジノに行くと社会的なステータスが上がったと勘違いし、病気という認識もなく、はまっていった」と振り返った。借金し、実家から金品を持ち出してつぎ込んでいたといい、「家族を深く傷つけてしまった」と悔やんだ。(以下略)
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この体験者には悪いが、そもそも「違法カジノ」に出入りして金品を賭ける行為自体が違法行為なので、ギャンブル依存症以前の問題である。
 
我が国にはカジノが存在しないのでこの程度のサンプルしか集められないのだろうが、ギャンブル依存症を論じるのなら、そのサンプルは合法なカジノに於ける依存症患者のものでなくては説得力に乏しい。
 
もっとも現在の日本でこのテーマについて体験を語れる人は、皆様ご存知の大王製紙元社長くらいのものだろう。
 
以前から述べているように筆者はIR推進の立場で一貫しているものの、IRに対する国民の認識を深め、より良いIRの建設と運営のために、反対派による疑義や対案の提起、そして依存症対策に関する多方面からの議論も必要であると考えている。
 
国内のカジノ依存症サンプルが絶対的に不足しているのだから、せめて近場のマカオの事例や、もしくは韓国で唯一自国民が入場できる「カンウォンランド」の実態などを参考にすべきではないだろうか。
 
(ご参考)

マカオと日本の自殺比較~ギャンブル依存症を考える

 

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