賭狂がゆく

港澳(香港、マカオ)往来28年、人生如賭博

無意味な“労務管理士”資格

 

一昨日ポストに労務管理士資格認定講座開催”なるチラシが入っていた。

 

結論から言うと、この“労務管理士”なる資格は国家資格でなく、民間任意団体が認定する何の権威も無い資格。履歴書に記しても意味の無いものである。

 

実際に認定講座に行った知人の話によると、2時間程度の講習プラス最後にテストがあったが、試験中に間違えている箇所は講師が教えてくれた(!)そうで、受講者全員が「合格」だった由。

 

受講料は¥10,000、そして「テスト」後に認定登録料として¥55,000円が必要だったそうだが、彼はおかしいと感じて止めたそうである。

 

この“労務管理士”なる資格認定を業としている団体は複数存在しており(なぜか大阪所在の団体が多い)、その中には公正取引委員会から排除命令を受けた者もいる。

 

毎日新聞 2007年6月16日朝刊記事↓

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景品表示法違反:資格もどき「労務管理士」断罪 

 大阪・阪南の業者に公取委排除命令

 

公正取引委員会は15日、自ら考案した資格「労務管理士」を公的資格のように記載した新聞折り込み広告で受講者を集めたとして、株式会社日本経営経理指導協会(大阪府阪南市)に対し、景品表示法違反(優良誤認)で同様の表示を禁じる排除命令を出した。(以下略)

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前記の知人が地元の市民会館で開催されていた認定講座に行ったのは20年前のこと。それ以前から複数の団体が“労務管理士”資格認定を行っていたそうだが、現在に至るまで国家資格へと格上げしようという動きも無いらしい。

 

それもそのはず、既に労務関係のスペシャリストとして国家資格「社会保険労務士」がある。従って“労務管理士”などという代物に金を使うよりは、国家資格取得のための勉強に使った方がマシである。

 

サラリーマン生活34年の筆者は過去に総務部で労務関係法令に関わる業務も行っていた。グループ内の労務関係の勉強会に何度か参加した経験もあり、労務管理に関する講習自体は、その目的が自己研鑽の研修であれば別に間違ってはいない。

 

しかし一種の資格商法に過ぎない“労務管理士”なる認定講座に出向くのは、時間とカネの無駄でしかないのである。もしも皆様の手元にそんな認定講座のお誘いチラシが来たら、一切関わらないことをお勧めする。

 

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