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宇の北方領土決議は第二戦線形成要請か

 

露中と気脈を通じる北朝鮮がミサイル飛ばしまくりの極東情勢を睨んでかどうか、ウクライナのゼレンスキー大統領と議会がこのタイミングで「北方領土は日本の領土」と。

 

時事通信10月8日配信記事↓

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ゼレンスキー氏「北方領土は日本」 ウクライナ議会も決議

(https://www.jiji.com/jc/article?k=2022100800003&g=int )

ウクライナのゼレンスキー大統領は7日、「北方領土は日本の領土」と確認する大統領令に署名した。

(中略)

これに先立ち、最高会議(議会)も7日、北方領土を「ロシアによって占領された日本の領土」と認める決議を採択した。(以下略)

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ウクライナにとっては今が侵略された領土を奪回する好機到来のロシア軍弱体化である。そこで国際社会に対して「国土奪還」の大義を念入りにアピールするためにも、東でロシアと国境を接する日本の北方領土問題を引き合いに出すという手は極めて有効であろう。

 

記事にあるように、

・日本からの支援の評価

・対ロ共同戦線を張るよう日本を促す

という狙いがあると推察されるのは当然である。

 

筆者が思うにウクライナの思惑はそれに加えて日本、そして背後のアメリカに対して、ロシアの戦力(核戦力も含む)を分散させてプーチンを完膚なきまでに叩く「第二戦線」の形成呼びかけ…ではないだろうか?

 

「第二戦線」とは敵戦力を分散させて自国と同盟国を優勢に導くため、主作戦方面以外の地域に設定する戦線である。例えばWWⅠでは主戦場の西部戦線に対して連合国側がバルカン、イタリア方面に第二戦線を設定。WWⅡでは東部戦線でドイツ軍と対峙したソ連が第二戦線形成を強く要求し、1944年6月のノルマンディー上陸作戦を皮切りとする西部戦線が形成された。

 

ゼレンスキー大統領が極東地域に於いて「第二戦線」形成を望んでいるとしたら、大した戦略家である。もしかしたら21世紀版「超グレート・ゲーム」プレイヤーの一員たらんと考えているのかも知れない。

 

去る1月31日エントリー、

< 中朝露「グレート猿芝居」 >

(https://tafu1008.hatenablog.com/entry/2022/01/31/001003 )

で述べたように、現在進行形の米中対立及びロシアの覇権拡大を軸とした西側諸国VS“レッドチーム”の国際情勢は、ユーラシア大陸全域を舞台とした「超グレート・ゲーム」とでも謂うべきものである。

 

ウクライナ侵略でロシアが西側に歩み寄ることは当分の間不可能となってしまったため、“レッドチーム”主軸は中朝ロ3国に固定された。

 

そこで我が国としては腹を括って第1に中共の台湾侵略・南西諸島方面攻撃に対処するのは勿論であるが、北方領土問題についても「日本固有の領土」たる北方領土の「回復」という大義名分で、ロシアの伝にならい「特別軍事作戦」ならぬ「特別自衛行動」を発動するという手がある。

 

少なくともロシア側に作戦発動の脅しをかけるべきである。或いは1951年のサンフランシスコ講和条約に於いて帰属未定となっている全千島と南樺太を国際管理下に置くようロシア及び全世界に発議するのである(ついでに台湾についても実は帰属未定であることを再確認し、中共の「内政干渉」主張を一蹴する)。

 

しかしながら岸田政権はせっかくの好機を生かすこと無く「事態を注視する」云々の戯れ言を繰り返すだけだろう。残念なことだが。

 

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