賭狂がゆく

港澳(香港、マカオ)往来28年、人生如賭博

香港の死:中共習の邪悪な企み


昨日(6/30)北京の全人代常務委員会において、実質“香港版・治安維持法”と言える「国家安全法」が異例のスピードで成立した。

 

(香港)蘋果日報6月30日配信記事↓
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【港版國安法】人大常委全票通過 習總簽命令納 「666」條文入附件三
(https://hk.news.appledaily.com/china/20200630/PEI5SIF7MQM5IEO676AF4KOWJI/ )
「港版國安法」於回歸23周年前夕通過。全國人大常委會會議今日閉幕,委員長會議昨日已將「港版國安法」草案的建議表決稿,提交常委會會議審議,於今日上午進行表決,消息指人大常委會162票全票通過「港版國安法」。新華社報道,在全國人大常委會通過「港版國安法」後,國家主席習近平簽署主席令,將惡法納入《基本法》附件三當中。(以下略)
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記事中にあるように「国安法」は6章、66条から成り、香港の憲法的存在である「香港基本法」より優位にある。

 

そして中共には法律があっても「三権分立」という概念が無いので、「基本法」と同様に「国安法」も最終解釈権は北京の全人代常務委員会にあると見られる。つまり中国共産党の最高幹部によっていくらでも恣意的解釈・運用が為される訳である。

 

この「国安法」スピード成立の狙いは、第一に香港返還記念日の7月1日というキリのいい日に合わせたという点、そして二番目に9月の香港立法会議員選挙の立候補受け付けが7月中旬から始まるので、「国安法」で民主派候補を排除しようという見え見えの理由である。

 

これで香港民主派の指導的立場にある人々は恣意的な罪状をなすりつけられて、香港警察ではなく中共の出先治安維持機関に逮捕・拘束され、中国本土に送致される可能性が高くなってきた。

 

政治的自由が無いところに真の経済的自由は無い。「国安法」により香港の政治的自由は完全に消滅するので、欧米自由民主主義国家による香港の経済的優遇措置廃止も併せて香港経済の地盤沈下は急激に進むであろう。

 

そして沈黙を余儀なくされた相当な数の民主派市民は香港からの脱出を選択せざるを得なくなる筈である。締め付けが酷くなれば、百万~二百万人規模の人々が逃げ出すであろう。

 

しかし習近平にとっては、それらは想定内の出来事に過ぎない。中国本土からの資金投下により香港市場は維持できると踏んでいる節があり、また在香港の外国企業が一斉に逃げ出すのは不可能に近いので、当面の間は見せかけの平穏が保たれる可能性が高いだろう。

 

香港市民の大量国外脱出にしても、いなくなったら中国本土から移民を送り込んで“数合わせ”をすればいいだけのこと。そのために十年以上前から香港議会に工作して移民条件の緩和を進めてきているのである。

 

中共による人海戦術的“香港乗っ取り”で香港立法会議員選挙は、
「中国の、香港親中派市民による、中国のための政治」
という、リンカーンもびっくりの事態が現出するであろう。

 

反対者のいない、存在できない、まさに北朝鮮的選挙である。

 

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北朝鮮的選挙を皮肉るポスター。2014年10月香港雨傘デモ現場にて筆者撮影)

 

いままで数十年間に渉り中共は香港、マカオに関して慎重に足元を固めながら物事を進めてきたが、習近平体制になってからここ数年はまるで箍が外れたかのような性急さで香港支配を行っている。しかしこれは習近平体制に余裕が無くなっている裏返しでもある。

 

奇しくもこの「国安法」、6章、66条なので並べてみれば「666」となる。これは「ヨハネの黙示録」にある“獣の数字(悪魔の数字)”。よりによって中共は自ら不吉な数字を選ぶとは・・・

 

その「666」は中共自身に跳ね返ってくるだろう。

 

かねてより当ブログが述べているように、「中華人民共和国」の崩壊は意外と近い。願わくは香港の完全隷属化や台湾侵略、沖縄や北海道侵略より前に、中共が滅亡してもらいたい。

 

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