ある日のこと、墓参のあとで新しく区画整理された場所を通ったが、何気なくのぞいた墓碑銘を見てハッとした。そこには、「昭和二十年三月十日」と記されている…
そう、昭和二十年三月十日の東京大空襲で亡くなられた方のものだった。
東京大空襲をはじめとする日本各地への米軍機による無差別空襲は、原爆投下と並んで人類史上恥ずべき蛮行である。
情けないことに日本政府はサンフランシスコ講和条約で賠償請求権を放棄したので、この超弩級の戦争犯罪を真正面から世界に訴えることが出来なくなってしまった。
しかも戦後、無差別爆撃を命令した米戦略空軍司令官カーチス・ルメイ少将に対して、航空自衛隊の育成に貢献したという理由で勲一等旭日賞を授与するという愚行を演じている。これは米国の御機嫌をとるつもりだったのか、それとも米国に強要されたものだったのか。
勲章授与を推薦したのは自民党参議院議員の源田実・元海軍大佐。帝国海軍の航空屋で真珠湾攻撃の立案者の一人として有名である。「戦闘機無用論」を唱えた時もあり、“大空のサムライ”故・坂井三郎氏は源田氏を猛烈に批判していた。
また源田氏は神風特攻の陰の立案者であった疑いもある。終戦時、割腹自決して英霊に詫びた大西瀧治郎海軍中将に特攻の全責任を負わせて、戦後も何食わぬ顔で過ごした陸海軍の高級幹部は多数存在するが、彼らこそ日本人自身が裁かねばならない“戦犯”だと思う。靖國の英霊も納得するのではないだろうか。
● それはともかくとして、靖國神社は国難に殉じた方々をお祭りしている。しかし戦火に倒れた民間人全てを網羅しているかというとそうではない。
しかしここは改めて日本全土の空襲の全被害者を恒久的に慰霊し、また米軍(と連合軍)の戦争犯罪を記録閲覧できる施設が必要ではないか、と考えていたのだが、うってつけの建造物がある。
(東京スカイツリーHPより)
タワーのデザインを監修した彫刻家の澄川喜一氏によると、
「日本独特の構造としてシンボリックなものにしたい。まず魂を入れる必要があるため、古来の知恵の結集である五重塔を参考にしながらデザインを考えた」
という事である(※)。
(※)日刊建設工業新聞2006年11月27日
スカイツリーの構造は、五重塔の心柱と塔体をイメージしたものになっている。また曲線で構成されるシルエットは日本刀の「反り」を意識したとの事。構造自体は地震や強風の揺れを低減させる目的だが、「和」の要素がふんだんに盛り込まれている。
民間戦没者の供養を仏式施設でするメリットは何故かと言うと、前述の「東京都慰霊堂」は東京都所有かつ施設の運営管理も都であり、慰霊式は仏式の「法要」。これに対して、今まで左翼系団体はお得意の「政教分離」やら「憲法違反」やらで騒いだ実績が無いからである。
すでに構造自体が仏教の「五重塔」であるスカイツリーで慰霊を行うことで、逆に今迄「靖国訴訟」やら神道形式の「地鎮祭」「玉串料」に難癖付けてきた左翼系団体・人物の“神道だけ差別する、いい加減な主張”を炙り出せる効果が期待できる。
さらに東京スカイツリーを単純に営利目的の通信・遊びの施設として運用し続けるのではなく、建物内もしくは敷地内に空襲被害者の慰霊設備を設けることで、アメリカの悪逆非道ぶりを語り継ぐ場所としても使える。また“虐殺功労者”として前記カーチス・ルメイの等身大パネルを置くなど、色々企画出来る。
(鬼畜ルメイ、Wikimediaより)
ただ一点注意するべきは、施設の運営管理に左翼系団体が関与したり、もしくは展示内容などに不当介入しないよう、人選や管理体制などに特別措置をとるという点である。
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