特に村上春樹作品は香港でも売れており、村上氏の影響力の強さを中共と香港当局はかねてより警戒していたのだが、ここ最近の言論統制の強化に歩調を合わせるように、とうとう村上氏ではなくその作品に難癖をつけてきた。
読売新聞7月20日配信記事↓
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【北京=比嘉清太】20日の香港紙・明報などによると、香港で出版物などの審査を行う司法当局は、村上春樹さんの小説「騎士団長殺し」に性的な表現が含まれるとして、18歳未満への販売などが禁止される「下品な物品」に指定した。(以下略)
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記事では「下品」という柔らかな表現になっているが、実際はエロ本同様の指定である。今回の処分の対象は村上「騎士団長殺し」とエロ雑誌「龍虎豹」第913期のふたつで、「龍虎豹」は香港のコンビニでも売っているがビニール密閉の有害図書になっているからだ。
(これが「龍虎豹」、蘋果日報より)
(香港)蘋果日報7月19日配信記事↓
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【書展】村上春樹《刺殺騎士團長》與《龍虎豹》同被評二級不雅貿發局禁售
去年12月開賣、日本著名作家村上春樹的新作《刺殺騎士團長》第1及2部,被香港淫褻物品審裁處評為第II類不雅物品,有關評級日前刊登在報章,其他同期被評為第II類不雅物品的刊物,包括「鹹書」第913期《龍虎豹》。根據《淫褻及不雅物品管制條例》,第II類物品不得向18歲以下人士發布或出售,出售時要以封套把物品密封並加上警告字句。(以下略)
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もっとも香港では日本の週刊誌でグラビアの多いもの、例えば「週刊現代」や「週刊ポスト」なども昔から有害図書扱いのビニール袋詰めで売られて来たので、性表現の多い日本の小説が猥褻物指定になったとしても今更驚くには当たらない。
しかし今回の処分が他の日本作品に波及しないのなら、これは中共の意を受けた香港当局が民主派支持の村上氏を明確に標的にして来たと捉えていいだろう。
このように香港の“中国化”は確実に進んでいるのである。
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