賭狂がゆく

港澳(香港、マカオ)往来28年、人生如賭博

神戸市長選と川崎市長選の明暗

 
神戸市と川崎市
 
政令指定都市の市長選は共に現職後継者の東大卒・元総務官僚を自民、公明、民主の3党が与野党相乗りで推薦し、無所属候補に相対するという構図だったが、両市ともに大接戦の末、その明暗が分かれた。
 
すなわち神戸市は約5,600票差で与野党相乗りの久元氏が当選。しかし川崎市は約2,800票差で相乗りの秀嶋氏が敗れて、どの政党からも支援を受けない完全無所属の福田紀彦氏が当選したのである。
 
神戸市は県庁所在地でもあるから与野党の力の入れ方も若干強かったと言えばそれまでだが、それにしても神戸市の有権者数に対するこの票差は、勝ったと言っても厳しいものがあるだろう。もっとも当選者は一人だけだから、勝てばどうでもいいという見方もあるが。
 
そして川崎市はと云えば、与野党相乗りに連合と日教組も加わり、さらに前職市長と神奈川県知事までが支援するという力の入れ方だったのに、投票率32・82 %と振るわず(前回36・09 %)、普通なら低投票率では威力を発揮するはずの組織票があてにならないことを露呈してしまった。
 
当選した福田氏は元民主党の県議(2期)。4年前の市長選では次点で落選したが、臥薪嘗胆で早期に選挙戦に取り組み、また松沢前県知事(現・参議院議員)の秘書でもあったので、松沢氏の支援があったのが大きい。地元の吉田県議が民主離党して応援したのも効いたようだ。
 
実は福田氏とは面識があり、彼が落選した次の年だったが、「民主党なんていうのはあと4,5年もすればこの世から存在しなくなる筈だから、早めに辞めた方がいいよ」とアドバイスしたものである。まだ鳩山氏が首相の時に、である。
 
その後福田氏は早い時期に民主党を離党し、地道な活動を繰り広げていた。当時の政権与党と決別するという、その思い切りの良さが結果につながったのではないだろうか。
 
それにしても今回の市長選は、私にとっても困った選挙戦ではあった。政策面では福田氏に分があると思うのだが、その一方で前職の阿部市長とも面識はあるし、秀嶋氏を推した自民・中山衆院議員や自民党市議団、地元の相原県議、民主・笠衆院議員と地元民主市議らとも付き合いが長いしで、当ブログでの扱いも9/20付エントリーだけに留めた。ただし書き方で推察して頂いた方もいらっしゃる筈ではある。
 
さて、神戸では僅差ながら相乗りが勝利したので予断を許さないものの、おそらく今後の地方選や首長選で「自民、民主、公明推薦に連合、日教組相乗り」という節操もへったくれもない候補には、厳しい状況が待ち受けるだろう。
 
それから川崎市の内情だけで云えば、相乗り候補を後継者とした前市長時代に燃えるゴミの収集が週2回に減った事や、後継候補が市内在住3か月に過ぎなかった等々、多くの市民にとってカチンときた話が多かったのも結果に影響したのではないだろうか。
 
もっとも市議会の構成を見ると新市長の与党など皆無に等しいので、今後の川崎市政はかなり荒れると思われる。市民の選択が無視されるような事態は避けてもらいたいのだが。
 
(おまけ)
当選した福田氏のブログより↓
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川崎市民の皆さん お一人お一人の皆さんの力で奇跡を起こしていただきました!ご支援に心から感謝申し上げます。また多くの祝メッセージをいただいております。本当にありがとうございます!
いただきましたお気持ちにしっかりと市長としての仕事でお返しさせていただきます!
明日の朝は、私の原点である宮前平駅でご挨拶をさせていただきます。
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これ、まずいんじゃないかい?
 
取りあえず、法は法なんだから・・・
 
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