賭狂がゆく

港澳(香港、マカオ)往来28年、人生如賭博

中村勘三郎さん逝去から一年

 
十八代目中村勘三郎さんが亡くなってから、早や一年が経とうとしている。
 
没日は去年12月5日だが、一周忌の法要は勘三郎さんの結婚記念日に合わせて昨27日に東京・台東区の西徳寺で営まれた。享年57歳。
 
現代の基準(らしきもの)では若死の部類に入るのだろうが、人間誰しも、いずれは死ぬもの。従って「どれだけの期間生きたか」ではなく、「どのように生きたか」が問われる。
 
勘三郎さんはまさに歌舞伎の原点である、『 傾く(かぶく)』を実践した『傾き者』だった。その人生は歌舞伎の伝統を継承しつつ、新しい分野への「攻めの姿勢」をもって芸域を拡げ、そして新境地を切り開いてゆくものだった観がある。
 
さて、現在私が使用しているメガネのフレームは、亡くなった中村勘三郎さんがプロデュースした『中村勘三郎』ブランド。
 
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フロントフレーム部はチタニウム、弦の部分は樺桜とバッファローホーンを使用し、日本の伝統工芸である寄木細工を現代風にアレンジしたもので、すべて手作り。
 
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従って、同じものが世界に二つと存在しない逸品である。
 
一昨年末に眼鏡専門店で仕立てたもので、お値段はかなり張ったが(レンズ代込みで21万円)、飽きの来ない品なので満足している。
 
メーカーによれば、今後も『中村勘三郎』ブランドを継続する由。
 
生前は独自の世界観を人々に示し、また死して名を不朽のものとした中村勘三郎さん。もって瞑すべしと云えようか。
 
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