そして戦艦『大和』を擁する第二艦隊による水上特攻が行なわれたことは皆様ご存知のとおり。
今年もまた靖國神社が桜花で溢れる時季の到来となったが、ぱっと咲いてぱっと散る桜のいさぎよさには、どうしても“特攻”の印象が浮かんで来るものである。
靖國神社ゆかりの楽曲は数多あるが、この桜の時期にふと口ずさむとなると、これはもう『同期の桜』をおいてない。
♪ 貴様と俺とは同期の桜 同じ兵学校の庭に咲く
咲いた花なら散るのは覚悟 みごと散りましょ国の為
この唄の歌詞のオリジナルは、昭和13年、雑誌「少女倶楽部」1月号に掲載された『二輪の桜』という西條八十の詞。その後、江田島の海軍兵学校内にある社交クラブでこのレコードを聴いた兵学校生徒が替え歌を作り、大戦末期に広く歌われるようになった。
この兵学校生徒とは、後年の特攻兵器・人間魚雷「回天」第1期搭乗員6名のひとり、帖佐裕海軍大尉(海兵71期)であった。現代でも私たち日本人が『同期の桜』に特攻のイメージを浮かべるのも、この由縁があるからなのかも知れない。
♪ 貴様と俺とは同期の桜 離れ離れに散ろうとも
花の都の靖国神社 同じ梢に咲いて会おう
軍歌というにはもの悲しい『同期の桜』、いさぎよい桜花の開花と散華に美しさを見出す日本人の感性が受け継がれる限り、これからも歌い継がれるであろう。
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