賭狂がゆく

港澳(香港、マカオ)往来28年、人生如賭博

治安対策としてのFラン大学必要論

 
21日のエントリー、
今月の書:林 修『受験必要論』>で
 
「~受験に臨む学生さんには、間違っても「Fラン大学」になぞ行ってもらいたくない」と書いたが、実は過日某氏からFラン大学にはそれなりの存在意義がある旨を伺い、なるほどと感じたことも記しておきたい。
 
※Fラン大学とは受験予備校大手の河合塾がつくった偏差値別大学評価に由来する。それによれば偏差値35以下の大学群をFランクとし、特に定員割れを起こしている大学や学費さえ払えばだれでも入れる大学をBF(ボーダーフリー)としている。
 
もちろん毎年文科省から相当の補助金を受け取っている低学力のFラン大学群の授業内容が「最高学府」の名に値しないものであり、存在意義が疑問なのは承知している。
 
(Fラン大の授業内容の一例)
●英語 「アルファベットの書き方」「アルファベットの読み方」など
●数学 「小数の計算」「分数の計算」「四捨五入」「円の面積」など
 
ただ現在は「高校全入時代」となり、教育費の無償化で誰でもが学力に関係なく進学できる時代。また大学進学率の増加が「高卒」で社会に出て働く若者の地位低下を招いている。そして悪名高い「ゆとり教育」の影響もあってか、学習意欲の無い若者も多数輩出される世の中になっている。
 
そんな行き場のない高卒の若者たちがスラム化し“半グレ”などの社会にとって害悪をもたらす存在になるのを防止する意味もあって、日本全国にとりあえず名ばかりの「最高学府」を増やし、彼らを収容する・・・つまり一種の治安対策である。
 
Fランでも大学は大学、何をしでかすか判らない彼らに「大卒」という資格(アメ)を与えて懐柔しようという事らしい。
 
その結果、昨年の日本全国の大学総数582校の内、所謂Fラン大学は52%を占めるまでに増加した。取り敢えず4年間だが、その4年間の教育効果で多少は人間性も改善できるかも知れない。
 
Fラン大学の存在意義のひとつはまさに治安対策、これには同意せざるを得ないのである(文科省官僚の天下り先としての存在意味や上位大学研究者の就職先としての存在意味などについては、別の機会に述べたい)。
 

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