中共コロナ禍で業績悪化の音楽大手・エイベックス㈱(東証1部,7860)。
11月6日エントリー<エイベックスが初の希望退職募集…>で書いたように希望退職者の募集、特損計上の発表と悪いニュースが続いていたが、今度はなんと港区南青山の本社ビルを譲渡(売却)すると公表した。
同社のHPより
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固定資産の譲渡及び特別利益の計上に関するお知らせ
1.譲渡の理由
経営資源の有効活用と財務的柔軟性の確保を図ること及びオフィスでの勤務を前提とした従来の働き方の見直しに伴い、当社が保有する固定資産を譲渡することといたしました。
2.譲渡資産の内容
(1) 資産の名称 エイベックスビル
(2) 所在地 東京都港区南青山三丁目1番30号
(3) 土地面積 5,065.79㎡
(4) 建物 延床面積:28,344.20㎡
(中略)
7.今後の見通し
当該固定資産の譲渡に伴い発生する譲渡益は、290億円を見込んでおり、2021年3月期第4四半期連結会計期間において特別利益として計上する予定です。(以下略)
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譲渡先が何処なのか同社IRでは守秘義務契約云々で公表していないが、23日の日本経済新聞はカナダの大手不動産ファンド、ベントール・グリーンオーク(BGO)であるとしている。
昨日たまたま所用で表参道から青山通りを歩いていた。通り沿いにあるエイベックスの本社ビル前には、報道を受けて大型機材で撮影しているマスコミ関係者の姿がちらほらと。
(エイベックス本社ビル、筆者撮影)
ところが、同じ日には「2021年3月期通期連結業績予想及び期末配当予想に関するお知らせ」で増配を発表。
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(前期実績)
第2四半期末:25円 / 期末:25円 ⇒ 年間 50円
(今回発表予想)
第2四半期末:25円 / 期末:96円 ⇒ 年間 121円
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昨日(12/25)の同社株終値は1082円なので、配当利回りは11.18%(!)という破格の数値ではないか。
同社はコロナ禍で主力の音楽ライブや関連イベントの収入が壊滅状態、ネット配信の売上げ増も焼け石に水の感がある経営状態である。
どう考えても配当は現状維持が精一杯だと思うのだが、増配の根拠は
「本社ビル売却の譲渡益で大幅な黒字となる見込み」
との事。本社ビル売却とはつまり“落城”、それを妙にポジティブ的に捉えているとは・・・
たぶん配当利回りに釣られた買い煽り記事やコメントが出るだろうが、不審である。私は「売り」で。
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