先週16日、驚愕のニュースが飛び込んできた。スーパーゼネコンの大成建設が札幌市内で施工中の再開発高層ビルで、施工不良と虚偽報告が発覚したのである。
STVニュース3月16日配信記事↓
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数値改ざんで建て直し 地上26階・地下2階建ての再開発ビル 札幌市中心部に建設中
(https://www.stv.jp/news/stvnews/mkuhs40000001rmx.html )
札幌市の中心部赤レンガ庁舎前で工事が進んでいた再開発ビルで数値の改ざんが発覚し、建て直すことになりました。完成は2年以上遅れることになります。(以下略)
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事業主 :NTT都市開発(株)
工事名 :「(仮称)札幌北1西5計画」
工事場所:北海道札幌市中央区北1条西5丁目2-16
(赤丸箇所)
施工者 :大成建設(株)
NTT都市開発は現在工事中の地上部分(14階まで)の全てと地下部の該当箇所を解体撤去し、新たに建て直すことを決定。そのためビル竣工は約28か月(2年以上)延期となった。
本件に関する各社報道をまとめると施工の大成建設は、
- 発注者の定めた品質基準及び建築関連法規を満たさない鉄骨建方により鉄骨の傾きが許容限度を超えていた
- スラブ厚(コンクリート製の床の厚み)が不足していた
にもかかわらず、工事監理者に対しては虚偽の鉄骨精度計測値を報告していた由。
この虚偽報告を見破ったのは事業主のNTT都市開発だったというから、余程の傾きぶりだったのだろう。
大成建設のプレスリリースでは「精度不良」のみの発表だが
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(https://ssl4.eir-parts.net/doc/1801/tdnet/2251984/00.pdf )
NTT都市開発のプレスリリースでは
↓
(https://www.nttud.co.jp/news_pdf/news_230316_001.pdf )
はっきり「契約に基づいた品質」及び「建築関連法規」を満たさないと記しており、大成建設に対して相当怒っている事が察せられる。
品質不良に関しては鉄骨に使用するボルトが施工仕様と違うものの構わず使っていたという話もあり、それが事実だとしたら工事現場事務所自体があの「仕事猫」状態だったのかも知れない。
そしてこの失態発覚の直後というタイミングで、同社社員が児童をわいせつ目的で連れ回し17日逮捕された。
FNNプライムオンライン3月17日配信記事↓
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わいせつ目的で小学生連れ回す 大成建設社員の男逮捕
(https://www.fnn.jp/articles/-/501280 )
出会い系アプリで知り合った小学生を脅して、わいせつ目的で連れ回した疑いで、大成建設社員の男が逮捕された。(以下略)
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犯人も犯人だが、出会い系アプリを使っている“被害者”の女子小学生も大概ではある。
さて、これらのダブル不祥事で「地図に残る仕事」をPRしている大成建設はその黒歴史を塗り替えることとなった。
直近の黒歴史を見ると、例えば今月27日に開業予定の福岡市地下鉄七隈線の工事では2016年11月に博多駅前の工事現場の真上の道路が陥没したことは記憶に新しい。その博多駅工区を担当していたのが大成建設(大成・佐藤・森本・三軌・西光建設工事共同企業体)であった。
また2017年6月には横浜の「神奈川県庁新庁舎改修及び増築工事(建築)」では、重さ約1.7トンの鉄骨が3.4m下に落下という事故により作業員1名が下敷きとなり死亡。これも大成建設(大成・京急・大洋建設工事共同企業体)である。
今回の札幌の件を受け、大成建設では専務執行役員の建築総本部長兼建築本部長と常務執行役員の札幌支店長が引責辞任したが、日本を代表するスーパーゼネコンがこんなことでは困るのである。
誰も「黒歴史に残る仕事」など望んではいないのだから。
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