賭狂がゆく

港澳(香港、マカオ)往来28年、人生如賭博

「中華民族琉球特別自治区援助準備委員会」の公告について

 
中華民族琉球特別自治区援助準備委員会設立広告(白黒、文字のみ)は香港メディアに一昨年末あたりから出現していたが、カラー版かつ胡錦濤馬英九の写真入り広告は香港の大手政治月刊誌『前哨』に昨年5月号から出現した。
 
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『前哨』は中立系の雑誌。書店だけでなく香港国際空港をはじめ、香港・マカオの全コンビニエンスストア、露天の新聞販売スタンドで販売しており、また世界各国の国際空港の外国雑誌コーナーでもたいてい入手できる、発行部数最多レベルの雑誌である。
 
同委員会はこのほか、発行部数が香港華字紙で2番目(30万部)の蘋果日報(アップル・ディリー)などに度々広告を掲載している。当然、広告費用は莫大なものになるため、この中華民族琉球特別自治区援助準備委員会の背後には、中共もしくは中共の関係機関が関っていると考えられる。
 
※ ちなみに古来より沖縄の自称は「沖縄」である。「琉球」とは中国人による、台湾を含めた沿岸島嶼への呼称。沖縄の歴代王朝のうち「琉球」を国号としたのは、14世紀に明から冊封を受けた王朝である。
 
同委員会の所属や構成について今のところ中共側からの説明はないが、この宣伝広告のタイトルは「公告」。この「公告」は中国でも、政府機関や司法機関が世間に対して示すという意味である。
 
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「春の日の今日、このように麗しく
中国が来たり行くところ、あなたは世界の花園におり、
私は中国に在って、すでに世界の花園にいます。
私は中国人であり幸福です。この幸福の種を播きましょう!
 
中日人民の友好は国際法を守ることからはじまり…
中米の友好は琉球を中国の信託統治に回帰させることからはじまる
中華民族の大団結を! 建設、発展、繁栄の中華民族琉球特別自治区を!」
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(上記は筆者訳)
 
この冒頭の文章は我々から見れば白々しい限りだが、ここに記されている内容は中共の政府系メディアでは最早“常識”の部類に入るもの。すなわち中国政府の見解と同一なのである。
 
現在沖縄で展開されている「オスプレイ」配備反対運動や米軍基地の県外移転運動に中国系人士が多数噛んでいることが確認されているが、それら一連の米軍追い出し運動と表裏一体の関係にあるのが「琉球独立運動」と、この中華民族琉球特別自治区援助準備委員会に見られる煽動工作である。
 
今更ながら、この中共の工作を全然報じない日本マスコミにはガッカリする。
 
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