賭狂がゆく

港澳(香港、マカオ)往来28年、人生如賭博

日本IR(カジノ)の問題点~G2E Asiaの研究討論会から~

 
19日のエントリーでご紹介した、マカオで開催されているG2E ASIA(亞洲國際博彩博覽會)。昨日はConference(研究討論会)の初日で、Global Markets Forum(環球市場論壇)」の各セッションが開催され、午後から筆者も聴講した。
 
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(会場入場口にて)
 
午後の各セッションのテーマは下記の通り。↓
 
  The Rising Sun: Will Casinos Finally Come to Japan?
 
  Russian Revolution: Expanding Gaming in Legal Regions
 
  Verify Vietnam: Integrated Resorts or Slot Houses?
 
  Seoul Solution: How South Korea Will Implement IRs
 
  Counting on Cambodia: Gaming Attracts Visitors
 
  Finding the Philippines: Entertainment City and More
 
(言語は全て英語。ヘッドフォン貸出しによる北京語、広東語の同時通訳あり)
 
  と⑥は各3名のパネリストによる討論、他は講演者1名による解説であった。
 
 
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(①の討論風景)
 
総体的な感想としては、①のパネリスト・木曽崇氏(国際カジノ研究所・所長)以外の業界関係者は、どの論者も日本市場と日本人旅客のポテンシャルの大きさに注目し過ぎている観があった。
 
特にIR推進法案、実施法案が可決された後の日本のカジノ市場の最大多数ユーザーを日本人と見ているようだが、現状のIR議連、政府の目論みは海外訪日客の呼び込み(所謂パスポート・カジノ)が重点になっており、日本国民は「カジノ依存症対策」や「青少年の保護」をアピールする意味もあって「入場料」徴収で絞り込む方向である。
 
このように海外のIR(カジノ)事業者と日本政府の思惑が現時点で乖離し始めているので、おそらくは東京オリンピック後の2021年以降、集客数の低下が始まると諸問題が噴出する。まずIR関連法案の見直し、そしてライセンスを取得した海外事業者が経営赤字に陥った場合、日本政府の矛盾点を指摘して損失補填を要求してくる可能性もある。
 
現段階でも予想できるかなりの問題点は、それが表面化する前に改善策を講じなければならない筈である。IR推進議連のメンバー議員諸氏および関係者の奮起を期待したい。
 
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