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港澳(香港、マカオ)往来28年、人生如賭博

香港:張徳江を反共標語が迎撃!

 
17日から香港を訪問している中共全人代張徳江常務委員長。これに対して香港民主派が「反共標語」で迎え撃つ意地を見せた。
 
香港・蘋果日報518配信記事↓
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示威者突破警空前保安 反共標語迎張德江
【本報訊】全國人大委員長張德江昨展開3日訪港行程,警方以「反恐保安行動」為由,出動6,500警力,在中環、灣仔及沙田獅子山嚴密佈防,防止野貓式示威及懸掛抗議標語,免令張尬之際,社民連突破防線,先後在筆架山、大嶼山和青衣分別掛起「我要真普選」「結束中共專政」「撤回831決定」標語,與張的車隊「撞到應」。記者:謝明明 翁鈺輝 劉柏麟
警方於前日張德江訪港前夕,被揭發派員在沙田獅子山紮營,防止有人掛抗議標語。昨早7時許,有市民發現屬於獅子山郊野公園範圍、距離獅子山約兩公里的筆架山山腰崖石上,懸掛一幅約10米長、1.5米闊,以黃底黑字寫上「我要真普選」的標語,從遠處遙望可清楚看到。(以下略、太字は筆者)
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蘋果日報より。「結束中共專政」=中国の専制政治を終わらせよう!
 
この張徳江委員長は、一昨年の香港における一連の出来事を画策した中共要人のひとりである。
 
たびたび述べているように、そもそも一昨年前に民主派学生・市民が香港主要3ヶ所を占拠するに至った、中共側のアクションは以下の通りである。
 
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一:2014年6月10日、中国国務院の系列機関が発表した「一国二制度」への見解、
「“一國兩制”在香港特別行政區的實踐=香港における一国二制度に関する白書」
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中共の意図は香港民主派への「警告」だったが、逆に香港市民の間に危機感が一気に広がった。そして62029日、2017年の行政長官選普通選挙を導入するための方法を問う市民投票に約80万人が参加(香港の人口は2013年調査で約720万人)、その流れで同年71日、香港市民51万人が参加した「7.1大遊行(デモ)」に発展してしまった。
 
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二:同年8月31日:「最暗黒的一天(香港のもっとも暗い日)」
2017年に行われる次期香港特首(特別行政長官)選挙の制度改革について、中共全人代常務委(張徳江委員長)の審議で「指名委員会」推薦の親中派しか立候補できない仕組みが改革案に盛り込まれた。
さらに立候補者数は2名乃至3名に限定、事実上の民主派排除。
しかも8.31決定前の29日に、中共の「全國港澳研究會」陳佐洱会長がこう述べている。
「香港特別行政長官に選ばれる人は『愛国愛党』であるのが当然」
そして中共の定義では、
「国 = 中華人民共和国、党 =中国共産党、愛国 = 愛党 」
つまり中共は香港で公正な選挙をするつもりが無いことを内外に言明した。
 
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これが一昨年前の香港の状況を生み出した元凶である。中共は「内政干渉」と叫ぶが、香港返還時に自ら国際公約したのであるから全世界の関係者が発言する権利があることを無視している。独裁国家らしい法秩序感覚の欠如であるが、それを公言したのは国際世論を舐めていたからであろう。
 
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三:同年9月15日、中共・中央政治局の中で対香港・マカオ政策を司る「中央港澳工作協調小組」の報告会議が開催され、その席上、政治局常務委員で全人代委員長の張徳江が「香港の社会混乱がコントロールの利かぬ事態になったと(中共が)判断した場合、『1国2制度』を中止して『1国1制度』を実行する」 と表明した。
 
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「火に油を注ぐ」とはまさにこのこと。「1国2制度」を止める用意があるという張委員長の発言は、「8.31」ショックで真の公正な普通選挙が絶望的になった民主派の神経を逆撫でするが如きものであった。
 
このように一昨年8月31日決定を主導し、同年9月15日には香港が言うことを聞かない場合「一国二制度」から「一国一制度」への転換も止むなしと表明した張徳江委員長は、今回の自身の訪港について『見る(看)』『聞く(聴)』『話す(講)』の3つが目的だ」ともっともらしい事を言っているが、要するに「ちゃんと中共中央の指示通りやってるか?」と香港人を恫喝しに来た訳である。
 
しかし香港では、一昨年前はまだ“よちよち歩き”だった「香港本土派」の勢いが急速に増している。そして9月4日には、香港立法議会議員の選挙が予定され、既存民主派に加えて本土派の躍進が期待されるところである。
 
 
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民進党新政権が船出する台湾に比べると非常に厳しい香港・マカオの政治状況だが、決して諦めず粘り強く実績を伸ばしている香港人澳門人を様々な形で支援してゆくことが大切ではないだろうか。
 
「香港要真普選、中国要真民主」
 
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