当ブログで再三取り上げているユニバーサルエンターテインメント社(ジャスダック,6425)。パチスロメーカーにして今ではフィリピンでカジノ&リゾーツを経営するまでになった、カジノIRの本命株である。
ところが、その創業者で昨年内紛のため追放された元会長の岡田和生氏が、香港で逮捕されていた…と昨日、ユニバ社から届いたIRメールが報じていた。
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当社元取締役会長岡田和生氏の逮捕について
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同社が香港ICACに問い合わせたところ、以下の点が分ったとの事。
(1)岡田氏が複数の賄賂に関する容疑・罪状で逮捕された。
(2)岡田氏は現在、ICACの管理下で保釈中。
世界各国のメディアも今のところユニバ社のこのIRニュースのみで報じているので、詳細はこれから出るかもしれない。
しかしながら筆者の見るところ、そもそもこのユニバ社のIRそのものに不審点がある。
先ず岡田氏を逮捕・訊問したのは、汚職に関係する問題を専門に取り扱う香港の独立捜査機関「廉政公署(Independent Commission Against Corruption)」、通称ICACである。
ICACは未解決の問題に対しては、その捜査状況などを仮に関係者からの問い合わせに対しても漏洩しない筈である。それが故にICACは国際的にも高い評価を受けているのだが、ユニバ社のIRではペラペラ喋っている印象を受ける。これが不審点の1。
次に昨年岡田氏追放に至ったユニバ社の内紛の舞台が香港。同社経営陣は岡田氏が香港の子会社に約20億円の貸し付けを行ったのが個人の利益のためだった疑いがあるとして調査委員会を設置し、またICACも捜査を行ってきた経緯がある。
ところがユニバ社のIRでは「複数の賄賂に関する容疑・罪状」によりICACが逮捕したとしている。賄賂の問題はフィリピンIRの開業に絡んで、米FBIが捜査、裁判も米国で行われていたものである。
ICACは香港内の問題について捜査する機関であり、フィリピンにおける贈収賄など他地域の問題には関与しない筈である。香港の関係者への賄賂の可能性もあるが、昨年来の両者の内紛の流れからは考えられない。これが不審点の2。
ユニバ社が追放した岡田元会長に関してわざわざIRニュースを出すという行為自体、単に事実を公表するのではなく何かの思惑があっての所為である。
従って続報は当然あるだろうが、これによる株価操作の疑念も頭に入れた上で判断してゆきたいものである。
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