将棋の現役最年長棋士である桐山清澄九段(73)が昨14日、自身の引退がかかった第34期竜王戦5組の残留決定戦で上村亘五段(34)と対戦し、141手で勝利した。
産経新聞5月14日配信記事↓
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将棋界最年長の桐山九段が勝利、現役続行
(https://www.sankei.com/life/news/210514/lif2105140037-n1.html )
将棋界の現役最年長、桐山清澄(きよずみ)九段(73)は14日、大阪市福島区の関西将棋会館で行われた第34期竜王戦5組残留決定戦で、上村亘(かみむら・わたる)五段(34)に勝ち、現役続行が決まった。負ければ引退となる対局を制し、歴代棋士で9人しか達成していない千勝まであと4勝に迫った。(以下略)
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棋士とは勝負師である。そして勝負師に世間的な定年退職という概念は存在しない。
別の報道で桐山九段は、
「勝負できることが幸せです」
「なんとか勝って現役を続行したい」
とも語っている。
この「勝負」に相対する姿勢は勝負師の亀鑑とも云うべきで、賭人(ギャンブラー)として大いに見習いたいものである。
将棋は実力が勝敗の9割以上を占めるであろう知的格闘技で、そこに「運」という計測不可能な領域が占める余地は少ない。ところが実はプロ(4段~9段)間の実力的格差はプロ対アマよりも少なく、特に8段9段の高段位者や名人、竜王などのタイトルホルダー(現役、経験者)間の実力的格差は僅少である。
さすれば勝敗が決まる部分とは何か?
それは才能、努力に裏打ちされた「実力」だけでなく、計測不可能な「運」をも呼び込む『勝負強さ』ではないだろうか。
この『勝負強さ』を養うために必要なのは、やはり「勝ちたい」という勝負への執念と精神的な強さを持続すること。それが勝負師の矜持である。
そしてプロの『勝負強さ』に対する姿勢は、一般の賭人(ギャンブラー)にとっても必要だと思う。
時々カジノでの賭け事について「カジノは大人の社交場」、あるいは「カジノはむきになって勝とうとする所ではない」などとええ格好しいことを宣う輩がいるが、そんな台詞は勝負事の本質から目を逸らさせようとする戯言に過ぎない。
おそらく良識ある人々からブーイングを食らうのを承知で断言するが、「勝負強く」ありたいと願う人にとって勝負ごと、賭け事は絶対に必要である。そしてカジノで賭けるという行為は、例え少額であっても『勝負強さ』であるとか「運」の流れを読む能力を養うことに繋がってゆく。
なによりも大切なのは勝つことを尊ぶ精神、勝ちたいという意思を持続すること。「カッコのいい負け」が大人の姿勢などと言っている人もいるが、それは悔しさの誤魔化しに過ぎない。そんな台詞の繰り返しは人間の生命力を弱くしてしまうだろう。
対して前述の桐山九段の勝負へのこだわりを表した言葉は、人間の根源的な強さを呼び覚ますものがある。それが桐山九段を勝負師の亀鑑と評する所以である。
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