昨14日に台北市の南港展覧館に於いて隔年で開催されている、
『 TADTE 2023 』=「2023台北國際航太暨國防工業展」
(2023 Taipei Aerospace & Defense Technology Expo )
が開幕した。
(14日の会場入り口にて、以下筆者撮影)
主催者は中華民國對外貿易發展協會(TAITRA)、共催が台湾(中華民国)経済部ほか。開催日は16日(金)17:00まで。
この展示会は台湾国防部による陸海空3軍の充実した展示と、内外軍事産業各社の新製品出展、および航空宇宙関係の企業・団体が中心で、出展者は台湾国内外の240企業、研究機構、台湾政府各部門である。
また今年の海外参加企業はアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、トルコ、インドなど10か国に渉る。コロナ禍明けということもあり、平日の木曜日にもかかわらず初日から大盛況であった。
今回の展示会テーマは「翱翔天際」、「探索宇宙」、「鞏固防衛」、「產業縱橫」の4つ。更に国防の産業化、産業の国防化、「全民國防理念(全国民が国防の理念を持つ)」を掲げ、特に台湾の玩具業界各社(主にモデルガンやミリタリー製品製造)を招聘し「全民國防教育」に力を入れている。
筆者は昨日昼の台北到着後に参観したので一日ですべての出展者を廻ることが出来なかった。15,16日に続きを参観するとして、取り敢えず台湾国防部(中華民國・國防部=陸海空三軍と研究機構)の展示の一部をご紹介したい。
- 人気の『国防館』展示
会場スペースの1/4を占める「国防館」ブースでは陸海空各軍の現役・新型装備、並びに技術開発部門(国防部軍備局、国家中山科学研究所)、国防大学による研究開発の成果が展示された。
(8輪装甲戦闘車「CM34輸型戦門車」)
恒例の各種装甲車両(実車)および火砲、個人携行小火器、空軍現有機の模型、海軍各種艦艇の模型などの出展に加えて注目したのは、「無人機(ドローン)」各種の現物展示が格段に増えたことである。
(大型の「騰雲」無人機)
ウクライナの戦場でドローンが多用されていることを踏まえて、車両運搬と発射可能なドローン、
(「巡飛弾Ⅱ型」)
そして兵士が個人携行し発射できる小型ドローン
(「巡飛弾Ⅰ型」)
など大小10種類の軍用ドローンの実物が一堂に会したのは壮観であった。
また例年に引き続き、射撃訓練用シミュレーション・システムや最新型の機甲部隊運用シミュレーション・システム展示、「戦場の無人化」を主題とした武器、システム、無人機運用教育システムなどの展示が重視されていた。
(射撃訓練用シミュレーション・システム)
上記の射撃訓練システムは「T91自動小銃」訓練用模擬弾を実際に撃たせて頂いたのだが、バリバリ撃ちまくれた割りには移動する標的になかなか命中しなかった。それなりに反動もあるし、結構難しいものである。
本展のような軍事展覧会はおそらく我が国では当面開催不能であろう。何故なら日本の国防自体を敵視する左翼や「日本学術会議」系研究機関&企業、反日マスコミの猛反対は間違いなく、また保守側もそれに屈する腰抜け人士が多いからである。
毎年10月には東京ビッグサイトで「危機管理産業展」「テロ対策等特殊装備展」が開催(今年は10/11~13に開催予定)されているものの、防衛関係の「テロ対策等特殊装備展」はこの台北の本展に比べれば規模は1/4程度のちゃちな展示会でお話にならない。
中国の台湾軍事侵略が近々に生起する可能性が高い現在、日本国民の国防意識向上に資する官民・産学共同の大規模防衛専門展示会が速やかに日本国内で開催できるよう、関係各機関の努力に期待したい。
(つづく)
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