<香港急進民主派が在特会化!>
そして現在、大多数の民主各派の間で主流になりつつあるのが、活動家だけでなく一般市民も広く動員して香港政府總部のある中環(セントラル)を占拠する、「佔領中環」運動=「和平佔中」運動である。
さらに元々、反本土感情の強い香港市民が多かったことに加えて、中共支配下の本土からの観光・商用客や移民らの氾濫と、彼らの傍若無人な振る舞いに対して、嫌中、反中感情が急激に広まっており、それが民主化運動の高揚につながっている。
嫌中派、反中派市民は猛烈な勢いで増加しており、現在では一般の市民生活でも至る所で「大陸本土人 vs 香港人」の小競り合いが現出している。筆者も目撃したが、例えば地下鉄車両内での広東語(香港人)と北京語(本土人)の罵り合いとか、行列に割り込む北京語(本土人)に抗議して口喧嘩となるシーンとかは日常茶飯事。
ただし香港経済は、何と言っても観光収入に拠る部分が大である。圧倒的多数の香港市民はその辺りを当然わきまえており、本土からの観光客排撃などと云う過激な手段はさすがに採らない。
しかしながら遂に2月17日、100名近い急進民主派のグループ「香港人優先」と「熱血公民」メンバーが、観光客でごったがえす繁華街「廣東道」に繰り出して反中デモ行進。彼らはデモを「驅蝗」示威(イナゴ駆除デモ)と自任しており、ブランドショップで買い物をしていた本土からの一般観光客に対して「蝗蟲!」(イナゴ野郎!)と罵り始めた。
殆どの本土観光客は驚いて逃げ去ったそうだが、中には「お前ら香港人も同じ中国人ではないか」と反論して急進民主派に小突き回される観光客も。やがてその場に親中派の団体「愛港之聲」と親政府団体「保衛香港運動」のメンバーが中共国旗を掲げて駆け付け、一触即発の事態にまで発展したのである。
この「香港人優先」は、デモに際していつも「旧英国属領香港」の旗を掲揚している団体。先月1日の「元旦デモ」の際に私も見かけた。↓
反共、反中国はいいのだが、親中派団体にではなく一般の本土観光客に対して露骨に「イナゴ」と罵るとは、何処かの国の在特会チックな行為に似ている。しかも繁華街の「廣東道」は東京で云えば、銀座の三越前とか日本橋の高島屋前とかに近い感じの地域。これは少々やり過ぎではないだろうか。
香港のマスコミや識者の中には、今回の騒動を「廣東道之亂」と表現し始めている人もいる。既に昨年8月4日、同じく繁華街の旺角(モンコック)で民主派、親中派の双方合わせて数千人が一触即発の睨み合いとなり、香港警察が割って入る事態に発展している。また同11日には香港のベッドタウン的地区、新界・天水囲地区で開催された梁振英・行政長官の住民対話集会にて、とうとう双方が衝突、殴る蹴るの騒動に発展。
恐らく次に急進民主派と親中派とが衝突するとなると、数千人規模の激突になるだろう。これは新大久保での在特会VS狂信反日派(例のしばき隊)の如きチンケな小競り合いと「ヘイトスピーチ」云々を遥かに超えている。
一部急進民主派の暴走が中国共産党の介入口実として利用されないよう、祈るばかりである。
(ご参考)
2010/5/5
2008/5/3
2007/5/22
「マカオ流血デモ事件が意味するもの」
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