賭狂がゆく

港澳(香港、マカオ)往来28年、人生如賭博

全日空の見識を疑うLCC運航中止

 
2年前の3月に初就航したLCC「ピーチ・アビエーション」(全日空、香港投資会社、産業革新機構三者出資)、同じく8月に初就航した「バニラ・エア(当初はエアアジア・ジャパン)」(全日空100%出資)。
 
それが開業2年にして「パイロット不足」で大量欠航とは、何とも情けない話であるが…
 
読売新聞5161257分配信記事
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バニラ・エアパイロット不足、150便運航中止
 ANAホールディングス傘下で、成田空港を拠点とする格安航空会社(LCC)バニラ・エアは、6月に予定していた国内線のうち約2割にあたる約150便の運航を中止する方針を固めた。16日午後、国土交通省に事業計画の変更を申請する。退職が相次ぐなどして一時的にパイロットが不足しているためだ。7月以降はパイロットを確保し、通常通り運航できる見通しとしている。
 関西国際空港を拠点とするLCCのピーチ・アビエーションも、機長の病気やけがなどにより、5月19日~10月に予定していた国際・国内線のうち最大約2000便を中止する予定だ。
 国内ではLCCが相次いで就航しているが、パイロット不足が深刻化している。
(以上引用)
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そもそも全日空は2社も系列LCC会社を作り、同一機材を使用している。従業員の年齢世代分布の把握は経営の常識だから、近々のパイロット不足の可能性は当然予見できていた筈である。もし「予見できませんでした」と言い訳するのなら、それは単なる阿保としか言いようが無い。
 
そして対ユーザー向けに「LCCは所詮、こんなもんです」と逃げを打つ(自社発表ではなく、おそらく週刊誌やトレンド誌に“代弁”させる)つもりかも知れないが、そんな杜撰さで国際線を運航し続けるとしたら、海外ユーザーは確実に減少するであろう。
 
●ところで筆者は日本のLCCに乗ったことが無い。何故かと云うと、関東では成田発着なので使い勝手が悪いから。しかし海外LCCは過日、マカオからシンガポールまでタイガー・エアウェイズTiger Airways)」を利用した。
 
イメージ 2
 
(この機体を見て、思わず「タイガーマスク」の唄を口ずさんでしまった)
 
通常のシートは幅狭で前後間隔も狭過ぎ。自分自身を「荷物」と認識して納得するしかないような代物。とてもではないが耐えられなかったので、追加料金を払って広いシートに変更した。
 
それでも片道トータルで料金HKD 1,616は、安いの一言だった。
 
LCCの魅力は、何といっても「安さ」にある。従って遅延や欠航は当然受け止めるべきリスクであると認識しなければならないだろう。しかし「パイロットが確保できない」云々といった会社自体の経営的問題まで、ユーザーが共有すべきリスクであるとはとても思えない。
 
本件では全日空の見識を疑わざるを得ないのである。
 
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