先月12日から解体工事が始まっている「中銀カプセルタワービル」
で再び注目されている建築家・黒川紀章氏の建築作品群。
一昨日は良い天気だったので、その現存作品群の中でも氏の「共生の思想」をよく表現している建物を見に行った。
- 日本看護協会ビル
東京原宿、表参道。TVのトレンディドラマでもお馴染みの街並みだが、この通りに面した「日本看護協会ビル」は、壁面線が揃った周囲のビル群の中で異彩を放っている建物である。
(以下、筆者撮影)
業務用ビルとしての機能と共に、前面をカットバックし、吹き抜け階段を設け、表参道という場所柄に合うよう1,2階を店舗としている。
看護協会の受付は円錐形状部の1階にある。この外観が「共生」を旨とする黒川氏と日本看護協会の、表参道の地域に溶け込みながら貢献してきたと云う“ささやかな”自己PRと云えるのではないだろうか。
黒川氏は日本赤十字本社(東京都港区芝大門、1977年)を設計しているが、その関連から押さえて置きたい作品である。
<日本看護協会ビル>
所在地 : 東京都渋谷区神宮前5-8-2(東京メトロ「表参道」駅下車)
竣工年 : 2004年3月
敷地面積: 1,671m²
建物面積: 1,147m²
延床面積: 8,077m²
構 造 : 鉄筋コンクリート
(つづく)
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