賭狂がゆく

港澳(香港、マカオ)往来28年、人生如賭博

福島原発事故で新種「放射能コンクリート」出現か

 
一般にコンクリートはセメント、砂、骨材に水を加えて混練する。用途別に様々な種類のコンクリートが存在するが、中でも原子力発電所や医療用照射室などから発生するX線、γ線といったエネルギーの高い放射線を遮蔽する目的で製造されるコンクリートを「遮蔽用コンクリート」という。
 
遮蔽用コンクリートに使用される骨材は磁鉄鉱や重晶石などの比重の重いものである。そのため「重量コンクリート」とも云われる。
 
チェルノブイリで使われた“石棺”のコンクリート、また福島第一原発の処理に取り沙汰されているコンクリートが、これに該当する。
 
ところでコンクリートの主体であるセメントは、主原料の石灰石焼成粉砕したものに各種添加物が混合されている。近年は建設廃材などの産業系廃棄物や、下水汚泥、一般ごみ焼却灰などの生活系廃棄物も原料として受け入れている。
 
現代のセメント産業は、廃棄物・副産物の安全かつ合理的な受け皿としての新たな役割を担っており、それらの受け入れは社会的使命となっているのである。
 
ところが、 福島県郡山市 で汚泥から高濃度セシウムが検出された結果、「放射性物質入りコンクリート」という新種類が発生してしまった。
 
日本経済新聞51191分配信記事↓
… … … … … … … … … … … … … … … … … … … …
汚泥などから高濃度セシウム 福島・郡山の下水処理場
フォームの始まり
フォームの終わり
 福島県は1日、 郡山市下水処理場「県中浄化センター」で、汚泥と汚泥を焼却処理した溶融スラグから高濃度の放射性セシウムを検出したと発表した。県は、雨により地表の放射性物質が混入したとみている。
 同センターは汚水と雨水を処理しており、県は2日から、同様の5施設と汚水のみを処理する一部処理場で、空間線量や核種分析を実施する。内堀雅雄副知事らは同日に、汚泥の安全な取り扱い方法などを早急に示すよう国に要請する。
 県によると、汚泥からセシウムを1キログラム当たり2万6400ベクレル、溶融スラグから同じく33万4千ベクレルを検出した。原発事故前の溶融スラグは同246ベクレルで約1300倍。県の担当者は「溶融スラグの濃度が高いのは、焼却などの過程で濃縮されたためとみられる」と話した。
 同センターで1日に80トン出る汚泥のうち、70トンは溶融炉で焼却し、10トンは県外のセメント会社が再利用している。溶融スラグは1日に2トン発生する。
 県は1日からセメント会社への搬出を停止した。事故以降に運び出されたのは500トンに上る。溶融スラグも道路の砂利などとして利用しているが、同センターは事故以来出荷していなかった。
 県は、セメント会社で汚泥がどう使われたか追跡調査を始めた。溶融スラグは、今後発生するものも含めて施設内の貯蔵施設に保管し、人の立ち入りを制限する。(以上引用)
… … … … … … … … … … … … … … … … … … … …
 
日本経済新聞52205分配信記事↓
… … … … … … … … … … … … … … … … … … … …
住友大阪セメントが栃木工場停止 放射性物質含む汚泥で
フォームの始まり
フォームの終わり
  福島県郡山市下水処理場「県中浄化センター」の汚泥から高濃度の放射性セシウムが検出された問題で、住友大阪セメントは2日、栃木工場( 栃木県佐野市 )で同センターの汚泥を原料として受け入れていたとして、同工場の生産と出荷を停止したと発表した。
 同工場で受け入れた下水汚泥は、3月12日~4月30日に928トン。この期間に製造したセメントに放射性物質が含まれていないか早急に調査する方針。
 ただ、福島県セシウムを検出した4月28日以降の汚泥を使ったセメントは出荷していないという。(以上引用)
… … … … … … … … … … … … … … … … … … … …
 
セメントそのものに放射性物質が含まれていては、いくら比重の重い粗骨材を使ったところで「遮蔽用コンクリートの意味を成さない。
 
また建築基準法やJISには放射性物質の含有基準が存在しないが、だからといって一般建築向けに出荷する訳にはいかない。誰だって「放射性物質入りコンクリート」が使用されているマンションや住宅に住みたくはないだろう。
 
川崎市の市長が福島県内被災地の災害廃棄物を受け入れ処分すると表明して以来、どうも嫌な予感がしていたのだが、最悪の形で的中してしまった。
 
郡山でこの有様だから、 福島市伊達市二本松市須賀川市 や 相馬市 も要警戒地帯であろう。隠蔽体質の政府に頼らず、各自が放射能検査を実施すべきである。
 
それから毎度思うのだが、放射性ヨウ素セシウムばかりが調査対象になっている。ストロンチウムプルトニウムの調査はどうなっているのか、さっぱり報道されない。一体どうなっているのだろうか?
 
 
… … … … … … … … … … … … … … … … … …
産経に閲覧規制されたので、ブログランキングに登録しました。
よろしければ下記アドレスをクイックお願い致します。