賭狂がゆく

港澳(香港、マカオ)往来28年、人生如賭博

中朝露「グレート猿芝居」

 

グレート・ゲームとは、19世紀から20世紀前半にかけて中央アジアの戦略的覇権を巡ってのイギリスとロシアの争いを指していう。更に1990年代から現在にかけて、中央アジア諸国の利権を巡っての関係諸国の競争は「新グレート・ゲーム」と言われている。

 

その伝でゆけば、現在進行形の米中対立にロシアの覇権拡大を軸とした西側諸国VS“レッドチーム”の国際情勢は、ユーラシア大陸全域を舞台とした「超グレート・ゲーム」とでも謂うべきものだろう。

 

台湾侵攻の野心をあからさまにした中共の習、ウクライナ国境付近に10万人を越える戦力を集めるロシアのプーチンにとって便利な手駒的存在が北朝鮮である。西側諸国、特に米国の戦力と注意力を分散させるには、北朝鮮にミサイルを乱れ打ちさせて目眩ましの代わりとするのが得策だ。

 

北鮮のキムとしても存在感のアピールとして悪くはない取引、あわよくば「超グレート・ゲーム」の一角を担おうとでも考えているだろう。しかし、それらの実態は猿芝居の域を出ていない。つまり「超グレート・ゲーム」ならぬ「グレート猿芝居」に過ぎないのである。

 

対する西側諸国の対応だが、厄介なことに何処までが猿芝居かを見極めなければならない。ただ、猿芝居には猿芝居で応ずるというのも悪くはない選択肢ではある。

 

狙い目としては、がら空き状態のロシア極東地域。特に北方領土に臨む道東地域で米軍・自衛隊による対中を念頭に置いた離島奪回作戦の演習を実施すべきだ。加えて南シナ海から台湾海峡対馬海峡日本海宗谷海峡~太平洋に抜けるルートで日米英豪による「航行の自由」作戦を展開する。

 

そして中朝露を一枚岩と見ては判断を誤る。ここはレッドチームを分断する視点が重要で、例えばカザフスタンの騒乱を蒸し返す手もある。またウクライナに関する西側とロシアの取引が成れば、前記「航行の自由」作戦にロシア艦隊も加えるという奇策もある。

 

「危機」と「好機」は隣り合わせ、反転攻勢の機を逃すべきではあるまい。

 

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