賭狂がゆく

港澳(香港、マカオ)往来28年、人生如賭博

大幅減益予想の住友鉱株主総会

 

当ブログで度々触れている住友金属鉱山東証PRM、5713)は先月10日に23年3月期決算を発表し、その内容の酷さに株価も大幅下落。3月2日につけた年初来高値5,515円から5月31日には年初来安値4,222円と1,000円超の下落である(6/23終値は4,598円)。

 

昨23日は汐留の高級ホテル「コンラッド東京」で開催された同社株主総会に出席した。出席株主数は約100人。昨年は約50人、一昨年はたったの11人だったので、やっとまともな株主総会になったかなという印象だった。

 

(筆者撮影)

 

10:00から30分ほどの事業報告と議案説明は昨年同様、招集通知の中身をそのままパワーポイントで説明していた。質疑応答は10:30~11:20までに株主から5問で概ね端的な質問。以前は手前の感想やら何やらを長々と喋る人が多かっただけに、かなり改善されていた。

 

気に留まった質疑応答は、

◎次世代電池である全固体電池や正極材への取り組み

◎来期配当が大幅減配予想だが、配当性向だけでなく他の経営指標も考慮して配当を決めるべきでは?

◎減益発表で株主として衝撃を受けた。(経営陣の)今後の業績改善への決意を聞きたい。株主を安心させてくれ。

 

一番目については担当役員から研究に取り組んでいる旨の回答。あまり突っ込んだ話は出来ないだろうし、またトヨタが第3位の大株主(持株比率4.02%)となっている事である程度は察するべきだろう。

 

二番目の配当に関しては、22年3月期の年間配当金301円から23年3月期は205円。ところが24年3月期の方針は前期比151円減の54円という大幅減配。これでは文句の一つも言いたくなる。

 

ところが会社側は「当社(の配当政策)は業績連動型、2021年中期経営計画期間中は配当性向35%の政策を変えない」旨の回答。以前から書いているようにこの会社の配当政策は業績連動型、つまり「利益が減ったので配当減らします、利益が出たので配当増やします」・・・という安易な株主還元政策を続けている。相変わらず、と言った処だ。

 

そして3番目の業績関連質問に対しての回答、これがどうしようもなかった。業績悪化についての言い訳ばかり、そんなことは事業報告書にも書いてある。

 

会社が出している長期ビジョンは<「世界の非鉄リーダー」を目指す>というもの、それは昨年出した21中計の通り。しかし総会の場で知りたいのは今後の事業展開と業績向上への、経営陣の思いだと言うのに。

 

もっとも住友鉱は400年を超える住友グループの長老的な会社なので、万事が保守的になるのはやむを得ない。どこぞの「柔らか銀行」やら「イージースカイ」やらの、大赤字なのに経営者が夢ばかり語っている企業よりは遥かにマシではあるのだが、それにしても「何だかなぁ・・・」というのが正直な感想だった。

 

… … … … … … … … … … … … … … … … … …

ブログランキングに登録しています。

応援いただければ、下記アドレスをクイックお願い致します。

https://blog.with2.net/link/?2009463 )

… … … … … … … … … … … … … … … … … …