賭狂がゆく

港澳(香港、マカオ)往来28年、人生如賭博

「不起訴処分」何のための逮捕か?

 

今週は内容の異なる二つの事件に対して、共に東京地検が「不起訴処分」とした。

 

テレ朝ニュース1月17日配信記事

… … … … … … … … … … … … … … … … … …

ハト“ひき殺し”逮捕のタクシー運転手を不起訴処分 東京地検

https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000333012.html )

東京・新宿区の道路でハトをひき殺したとして逮捕されたタクシー運転手の男性について、東京地検は不起訴処分としました。(以下略)

… … … … … … … … … … … … … … … … … …

 

日テレニュース1月17日配信記事

… … … … … … … … … … … … … … … … … …

私人逮捕系YouTuber「煉獄コロアキ」、暴行・名誉毀損ともに不起訴処分 理由は非公開

 (https://news.ntv.co.jp/category/society/6c3e3b286c3f4e048cf15b17dc89ce79 )

去年、男性を不法に拘束したとして逮捕された私人逮捕系YouTuber「煉獄コロアキ」を名乗る男性について、東京地検は、16日までに容疑を暴行に切り替えた上で不起訴処分としました。女性の名誉を傷つける動画をSNSに投稿した名誉毀損の容疑についても不起訴としています。(以下略)

… … … … … … … … … … … … … … … … … …

 

鳩の件は昨年11月13日に西新宿の車道で信号が青に変わった時に、前方にいた鳩の群れを見つけたタクシー運転手がわざわざ急発進してそこに突っ込み1羽を轢き殺したと報じられたもの。

 

警視庁に逮捕され東京地検に送検されたこの運転手は取り調べに際し「道路は人間の道路なのでよけるのは鳩の方だ」という反省の色も見えない理屈で容疑を認め、不注意による過失ではなく自ら突っ込んだことも認めていた。

 

逮捕は警察とはいえ、逮捕令状の発給は警察または検察から要請を受けた裁判所である。故に不当な逮捕ではないという事になるものの、略式起訴にもならず「不起訴処分」とは。

 

もしかしたら警察、検察は「取り敢えず、逮捕しとこうか」程度の軽い考えだったのかも知れないが、そうであるとしたら官憲はそれらしき罪状で市民を誰でも逮捕できるということになる。

 

これはまるで中国の「取り敢えず逮捕拘禁して、罪状は後から考える」という現状と大して変わらないではないか。

 

次の私人逮捕系YouTuber「煉獄コロアキ」不起訴も理解に苦しむ件である。誰でも判る、あれだけのことをしても結局はOKとは。

 

無論、「不起訴」「起訴猶予」といってもいろいろあることは理解している。

・元々嫌疑なし(シロ)だった ⇒ 誤認逮捕等の場合

・嫌疑不十分 ⇒ 疑わしいが証拠不十分で有罪確定ではない場合

・被害者との間で示談成立、または初犯で十分反省の色があると判断した場合

 

また検察は「起訴 → 有罪」という刑事裁判の第1審における有罪率が約99.9%という極めて高い水準を維持したいので、確実に有罪となる可能性が若干でも低い場合は「不起訴」としておけば誰も致命的な責任を問われないと聞いたことがある。

 

すると「逮捕 → 不起訴処分」という流れは、起訴しておいて無罪では格好つかないので取り敢えず「逮捕」という一種の“見せしめ”的なもので一般市民を痛めつけ怖がらせてやろうか…という考えに基づいての意図的なものかも知れない。

 

通常「不起訴処分」の理由が明らかにされることは無くそれは理解してはいるものの、なんとも後味の悪い結末の事件が続くと「正義に基づき市民生活を守る」筈の警察・検察に対する信頼感が揺らいでゆくと思うのだが・・・如何であろうか?

 

… … … … … … … … … … … … … … … … … …

ブログランキングに登録しています。

応援いただければ、下記アドレスをクイックお願い致します。

https://blog.with2.net/link/?2009463 )

… … … … … … … … … … … … … … … … … …