賭狂がゆく

港澳(香港、マカオ)往来28年、人生如賭博

名店紹介:『らーめん二男坊』

 

九州の豚骨系ラーメンは老舗、新興を問わず有名店が数多ある。特に福岡県は“激戦区”として知られ、舌の肥えたお客さんを相手に各店が日々の精進を続けている。

 

先日久しぶりに立ち寄った福岡市の『らーめん二男坊』もその中のひとつ。今年で創業15年を迎える同店は

「どこにも無い、いままでの豚骨ラーメンの概念を変える新しい豚骨ラーメンを作りたい!」

というコンセプトでラーメンを作り続けてきた。

 

(http://r-jnb.jp/index.html より )

 

しかし「新しい豚骨ラーメンを~」と打ち出しているものの、実際に食してみると博多ラーメンの基本を守っており決して奇を衒ったものではないことが判る。麺は典型的な細いストレート麺、スープも博多ラーメンの主流である「取り切り」である。

 

(※)豚骨ラーメンスープの調理技法は2種類あり、一般的には一定量の水と素材を寸胴鍋で一定の火力と時間煮込む「取り切り」の店が主流となっている。

対して主に福岡県久留米地域では、開店以来釜のスープを空にせず新しいスープを毎日継ぎ足してゆく「呼び戻し」という難易度の高い技法が普及している。

 

筆者はどの店に行っても基本の「ラーメン」単品を頼むと決めているので、今回も注文したのはオーソドックスな¥750の「らーめん」。

(高菜と紅ショウガはフリートッピング)

 

スープの旨味は明らかに豚骨スープそのものだが脂っぽさや臭みが抑えられた比較的あっさり系なので、豚骨ラーメンフリークのみならず初めて豚骨系を食する方にもお薦めできる一品である。

 

前回食したのが確か8年前くらいだった筈だが、その時の食感と大きな差は無く安定の食べ心地といった印象だった。無論老舗の域に達している同店なので、ラーメン業界で有名な春木屋理論』を採り入れているとは思うが。

 

(※)『春木屋理論』とは東京・荻窪にある老舗ラーメン屋「春木屋」の先代と現店主の方針で、

「常連客にいつも美味いと評価してもらうために、実は客が気付かない程度に微妙に少しずつ味を変えている」

つまり「いつ来ても美味い、昔からの味」という評判は旧来のレシピを踏襲しているのではなく、常に進化させているからこそ得られるもの…という理論である。

 

同店は創業年の2009年にいきなり<福岡ラーメン総選挙>で第一位に選ばれたあと福岡県外へも度々進出し、東京や神奈川に出店もしていたが現在は福岡圏を中心としている。やはり首都圏は全国から様々な系統のラーメン各店が進出し、また都内そのもので創業する人も多いため、その中で勝ち抜いてゆくのは至難の業なのだろう。

 

しかしラーメンの美味さは勿論のこと、激戦区の福岡で15年続けてきたという事実そのものが『らーめん二男坊』の真価であると言える。九州のみならず全国から観光やビジネスで福岡へおいでになる方にお薦めしたいお店である。

 

福岡県外からお越しの方が行き易い店舗は、

◎博多本店

福岡市博多区博多駅前2-16-4(JR博多駅・博多口から徒歩3~5分)

◎博多デイトス

博多区博多駅中央街1-1(JR博多駅の駅ビル2階)

キャナルシティ ラーメンスタジアム店

博多区住吉1-2(観光・ビジネスの複合施設「キャナルシティ博多」5階)

 

… … … … … … … … … … … … … … … … … …

ブログランキングに登録しています。

応援いただければ、下記アドレスをクイックお願い致します。

https://blog.with2.net/link/?2009463 )

… … … … … … … … … … … … … … … … … …