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国防意識はまともな岸田首相

 

実質増税や不良外国人の放置・増加策で元々の日本人を痛めつけることに勤しむ岸田政権。「増税クソメガネ」とか散々な言われようの岸田首相だが、ご自身はどうやら国防意識だけはまともらしい。

 

毎日新聞3月5日配信記事

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次期戦闘機の第三国輸出、首相が解禁の必要性強調 参院予算委

(https://mainichi.jp/articles/20240305/k00/00m/010/200000c )

岸田文雄首相は5日の参院予算委員会で、日本、英国、イタリアの3カ国で共同開発する次期戦闘機の輸出に関し、「第三国への直接移転を行う仕組みが存在しなければ、我が国が求める戦闘機の実現が困難になる」と述べ、輸出解禁の必要性を強調した。公明党の西田実仁氏への答弁。

島国・日本への武力攻撃は「必ず空または海を経由して行われる」と指摘。「戦闘機による防衛能力が徐々に失われた第二次世界大戦で国土全域で甚大な被害が発生してしまったことからも分かるように、戦闘機は平和と安定に不可欠な装備品だ」と強調した。(以下略)

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筆者のスタンスからすれば当たり前のことをやっと総理大臣がまともに国会で言明しただけのこと。日本に対する武力行使への抑止力整備と防衛技術の開発・改善・保全に加えて日本の防衛技術製品の海外シェア増加は速やかに行うべきものである。

 

そして単に次期戦闘機の輸出推進を唱えるのであれば、防衛産業界からのプッシュで能書きを覚えさせられているのか?と勘繰る向きもあろうが、記事中にある岸田首相の発言、

「戦闘機による防衛能力が徐々に失われた第二次世界大戦で国土全域で甚大な被害が発生してしまったことからも分かるように、戦闘機は平和と安定に不可欠な装備品だ」

これに広島出身の岸田首相の強い思いが込められていると思う。

 

かなり前にどこかで書いたが、原爆を投下したアメリカは、その投下理由を戦争早期終結のためとか本土決戦で予想される双方の死傷者を救うためとか主張している。しかし昭和20年夏当時、我が国の継戦能力は完全に限界点に達していた。

 

日本の軍事能力低下と戦争経済の破綻を目論んだ米軍の作戦は、開始時期順に下記の3点に集約される。

 

(1)潜水艦、航空機による海上交通路の遮断(通商破壊戦)

(2)戦略爆撃機B29による軍事拠点・生産拠点爆撃と都市無差別焼夷攻撃

(3)日本本土および朝鮮半島沿岸の港湾への大量機雷敷設による航路封鎖

 

特に(3)の機雷封鎖は「対日飢餓作戦(Operation Starvation)」と称され、凄まじい威力を発揮した。昭和20年3月27日から8月15日までに長距離戦略爆撃機B29によって投下された機雷総数は 12,135 個、そのうち日本沿岸には11,277 個が投下された。この機雷戦によって日本の戦時経済はズタズタに寸断され、干上がってしまった。

 

つまり広島、長崎への原爆投下が行われなくとも、日本の継戦能力は「対日飢渇作戦」で著しいダメージを被っており、降伏は時間の問題だったのである。

 

そんな中、アメリカは広島、長崎になぜ原爆を投下したのか。それは昭和20年の時点で日本側には、核兵器もしくは同等の破壊兵器を米本土へ報復攻撃する能力が失われていたからである。決してアメリカが自己正当化のために主張している、本土決戦回避のためとか戦争早期終結のためとかでは無い。

 

もうひとつ広島、長崎の教訓を挙げるとするなら、迎撃能力の必要性と、迎撃を実行することの大切さである。昭和20年夏前には、日本は防空戦力の消耗もさることながら「本土決戦に備えた航空温存策」という名目で米軍機を迎撃しなかった(なんと命令で禁じた)ので、調子に乗った米軍は丸腰のB29に焼夷弾を満載して全国の地方都市を焼き尽くした。

 

当然、偵察目的と思われる単機あるいは少数機のB-29に対して、それらを殲滅する迎撃活動を行わなかったので、その行動を読んだ米軍は数十回にも及ぶ「模擬原爆」投下と本番の2回、少数機で侵入した訳である。

 

侵入者を迎撃し、殲滅する戦力を保持し、抑止行動を徹底しなければ、より大きな災厄を招くであろうことは東京大空襲をはじめとする日本各地が被った空襲被害および広島・長崎の例で明らかだ。その歴史を知っているからこそ、岸田首相は敢えて第二次世界大戦の例をあげて戦闘機の重要性を強調したのだろう。

 

様々な愚行を演じている岸田政権であるが、せめて我が国の国防充実とその関連施策はしっかり進めて頂きたいものである。

 

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