ヴォーカリストの前野曜子が亡くなってから32年経つ。一世を風靡した「ペドロ&カプリシャス」の初代ヴォーカルで、名曲「別れの朝」のヒットを飛ばした人である。
筆者は昭和37年生まれなので「別れの朝」が街に流れていた頃は小学生、特に歌謡曲に興味もなかった。あの時代は今では考えられない程の本格派歌手が目白押しだったので、印象に残っていなかったのかも知れない。
その後、前野曜子の歌を聞いたのは高校生の頃。
当時流行っていた角川映画のひとつで、大藪春彦の同名小説の映画化である『蘇える金狼』の主題歌『蘇える金狼のテーマ』を唄っていたのが前野曜子だった。
(ご参考TouTube)
↓
(https://www.youtube.com/watch?v=9PKyF8zbiMw )
昭和54年(1979年)リリースの『蘇える金狼のテーマ』はヴォーカリストとしての前野曜子の力量が遺憾なく発揮された名曲。
また映画自体も主演の松田優作をはじめ風吹ジュン、成田三樹夫、佐藤慶、小池朝雄、岸田森などの名俳優が揃った佳作で、キャッチコピーの
「気をつけろよ、刺すような毒気がなけりゃ、男稼業もおしまいさ」
は今でも通用する名言である。
ところが昭和63年7月31日、前野曜子は心不全で死去した。享年40歳。
死因はアルコール依存症の進行と伝えられるが、何らかの事情があったのだろう、逝去したことが知られたのは平成になってからだった。
ド素人的な女の子が集団で歌うのが主流になった現代では、もう前野曜子のような本格派ヴォーカリストが現れることは無いだろう。「昭和は遠くなりにけり」か・・・
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